中島啓太 欧州ツアー覇者の実力魅せた!今季国内初戦1打差暫定6位発進 圧巻の凱旋ラウンド

 「男子ゴルフ・ISPSハンダ欧州・日本トーナメント・第1日」(25日、太平洋C御殿場C=パー70)

 欧州ツアーと日本ツアーの共催で迎えた初日、濃霧のためスタートが2時間50分遅れ、日没サスペンデッドとなって72人が競技を終えられなかった。昨季国内ツアー賞金王の資格で今季から欧州ツアーに本格参戦し、3月のヒーロー・インド・オープンを制した中島啓太(23)=フリー=が凱旋。今季国内初ラウンドは4バーディー、ボギーなしの66で回り、首位と1打差の暫定6位と好発進した。プレーを完了した中では吉田泰基、池村寛世、清水大成、ヤニク・パウル(ドイツ)が65で首位に並び、長野泰雅は11ホールを終えて5アンダーとした。

 堂々の凱旋ラウンドだった。欧州ツアー覇者として臨む中島の今季国内初戦。「すごく緊張した」と苦笑いする表情とは裏腹に、圧巻のボギーフリーで66。海を渡ってわずか4カ月で、その強さに磨きがかかっていた。

 「4バーディーよりも価値がある」。二つのビッグセーブに拳を握った。インから出て11番では第1打を左の林に打ち込み、いきなりピンチが訪れた。2打目は出すだけだったが、3打目を2メートルにつけてセーブ。後半の5番はシャンクしたが、7メートルのパーパットを沈めた。スコアを落としたくない緊張感は確かにあったが、ある“魔法の言葉”が心を強くした。

 『目の前の一打にコミットする』。この日、毎ホール口にしていた。欧州制覇したインドでの大会期間中、ナショナルチームでメンタルコーチを務めるニール・スミス氏に助言を求めた際に、もらった言葉だ。「口にしたら結果は一瞬どうでもよくなる。そのボールをただ、成功させることだけを考えるんです」と、集中力が最大限に高まる意味を強調した。

 体も強くなった。昨季終盤に比べて、キャリーは10ヤード増加し、平均300ヤードを越えるようになった。明らかに太くなった太ももはオフのトレーニングのたまもの。年末年始に、ハワイでプロ野球巨人の菅野智之投手と自主トレを敢行した際、球界トップクラスのストイックさを間近にして「意識が違う。(練習に対して)妥協は一切ない」と刺激を受けた。

 勝てばパリ五輪出場権争いで、競争が激しい世界ランキング国内2番手も確固たるものにできる。欧州2勝目の先にあるものも見据えて「週末も良い位置でプレーしたい」と力を込めた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ゴルフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ゴルフ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス