石川遼 首位2打差3位発進!5バーディーより耐えてつかんだパー収穫 前週予選落ちも「割り切り」で上昇
「男子ゴルフ・中日クラウンズ・第1日」(2日、名古屋GC和合C=パー70)
石川遼(32)=CASIO=が5バーディー、1ボギーの66をマークし、首位と2打差の3位につけた。前週の予選落ちから、ショットを修正し、難コースの和合を攻略してみせた。谷原秀人が7バーディー、1ボギーの64で単独首位。1打差の2位にショーン・ノリス(南アフリカ)がつけた。
収穫は5つ取ったバーディーではなく、耐えてつかんだパーだった。特にインの15、16、17番のパーは、石川にとってベストプレーだった。「この大会のテーマは割り切りとやるべきことを貫くこと。それがきょうはできた。いいゴルフだったと思う」。3位発進と、上々の感触で18ホールを終えた。
和合の攻め方はティーショットを曲げないことが前提。ボールがラフに入ったとたん、その後のプレーの難易度が数段階上がる。15、16、17番はショットを曲げた。特に15番のパー5では、ティーショットで左の深いラフに打ち込み、2打目はアイアンでフェアウエーに置くのがやっと。180ヤード残った3打目をグリーンに乗せて、パーをセーブした。
「15番は1打目をミスした時点でパーを取りにいった」。16番のバンカーからの寄せ、17番の難しいラインからのパーパットをすべて成功させた。ミスしたときの「割り切り」を、石川は見事に貫いた。
パーを取ることの大切さを前週は、いやというほど味わった。予選落ちした2日目、バーディーを6つ取りながらも、スコアはイーブンの70。いくらバーディーをとっても、ダブルボギーやボギーを打ったら、元も子もない。
「本当にきょうはパーに助けられた。内容のいいパーを取ることができた。自分の判断を信じてプレーができるか。それをあした以降も貫きたい」
例年以上に速く仕上がったグリーンにも、培った経験から、数ホールで適応できた。夏を思わせるような晴天。詰め掛けた大勢のギャラリーを引き連れ、勝手知ったる和合で石川が輝いている。
◆石川と中日クラウンズ 2010年大会、首位と6打差の18位で迎えた最終日に12バーディーをマークして、通算13アンダーで逆転優勝した。18ホールのツアー最少スコアとなる58をマークして、大会史上最年少となる18歳7カ月で制した。22年大会、昨年大会はそれぞれホールインワンを達成。22年は7位、昨年は4位だった。