笹生優花 光ったスピンの技術と強い気持ち 最後の難関9ホールで4バーディー奪った勝負魂

 「米女子ゴルフ・全米女子オープン選手権・最終日」(2日、ランカスターCC=パー70)

 女子ゴルフのメジャー第2戦、全米女子オープン選手権で、笹生優花(22)が男女を合わせて日本勢初となるメジャー通算2勝目を挙げた。トップと3打差5位から逆転し、19歳で制した2021年大会以来の米ツアー通算2勝目。インタビューでは大粒の涙を流し、周囲への感謝の気持ちを伝えた。パリ五輪ゴルフ日本代表女子コーチの服部道子氏は「スピンの技術と強い気持ち」を称賛した。

  ◇  ◇

 最後の9ホールは難易度が高く、スコアを落とす選手が多い中、ここで4バーディーを奪った笹生はすごいというしかない。逆にその難しさが彼女の野性、勝負魂を呼び覚まし、感覚が研ぎ澄まされたように感じた。あそこに打つんだと、集中したいい目をしていた。

 飛距離が出る長所に加え、パー4でのスピンを利かせたセカンドショットが快挙につながったと思う。グリーンは見た目以上に傾斜があり、球をピンポイントに落とし、スピンを利かさなければピンに寄せられないが、見事にできていた。

 グリーンが小さい16番(239ヤード、パー4)では1オンに成功。きちんとグリーンに球を止め、大詰めで貴重なバーディーを奪ったのは、ショットの技術と強い気持ちを象徴していた。

 最終日はメジャー2勝のミンジ・リー(オーストラリア)が78をたたくなど、崩れる選手を見ていて苦しくなった。笹生は、コースの難しさを自分のプラスに変えて頂点に立った。

 2位になった渋野は打ち出し角度の高い球で縦の距離が合っていたし、いいテンポでラウンドしていた。何から直していいのか分からないほどのスランプを経験し、ようやくトンネルを抜け出したのではないか。心からの笑顔が見られて良かった。(パリ五輪ゴルフ日本代表女子コーチ、プロゴルファー)

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