大里桃子3年ぶりのV! 昨年予選落ち23回、シード喪失も「報われた」 全英女子出場権も獲得 渋野と「一緒に回りたい」

 トロフィーを手に宮里藍大会アンバサダー(左)と写真に納まる大里桃子
 優勝し、拳を握る大里桃子(撮影・北村雅宏)
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 「女子ゴルフ・宮里藍サントリー・レディース・最終日」(9日、六甲国際GC=パー72)

 2位から出た大里桃子(25)=伊藤園=が6バーディー、1ボギーの67をマークし、通算12アンダーとして、2021年5月のほけんの窓口レディース以来3年ぶりのツアー3勝目を挙げた。今大会上位2人に与えられるAIG全英女子オープン(8月22~25日・セントアンドルーズ)出場権も獲得。67の山下美夢有が2打差の2位。全英女子には、すでに有資格の山下のほか、3位の吉本ひかる、ポイントランキングにより竹田麗央、小祝さくら、岩井千怜が出場権を得た。

 優勝の瞬間まで、大里はリーダーボードを一切見なかった。最後のバーディーパットを沈めてキャディーの島中大輔さんに祝福されると思わず涙。「今まで苦しかった部分が少しは報われた」と優勝の喜びに浸った。

 2位の山下、3位の吉本や内田らを含めて上位が入れ替わる混戦の中、自身のプレーに集中した。前半を3バーディー、1ボギーで折り返し、8番から14番まで7連続パー。終盤の踏ん張りどころとなる15番でバーディーを奪い、16番パー3は8メートルのバーディーパットを沈めた。

 17番をパーでしのぎ、18番パー4も9番アイアンでピン手前1・5メートルにつけ、落ち着いて決めた。「雰囲気で何となく首位かなと思ったが、いろいろ考えると悪影響なので1打に集中した」と、猛チャージで迫る山下に首位を渡さなかった。

 優勝から3年間遠ざかり、昨年は1桁順位が1度だけで、23度の予選落ちでシードも喪失。「ショットで悩み、ゴルフをやめようかな、とつぶやいていた」というほど迷ったが、シーズン終盤にドローからフェードに変えると光明が差し始めた。

 「スイングを変え、体の調子を見直した。オフにやったことが実を結び自信になった」。考えがネガティブに傾いた時は、メンタル関連の本を読み上方修正。「今年は楽しむことを目標にした。今週も島中さんにたくさん笑わせてもらい、久しぶりにゴルフが楽しい」と笑顔を見せた。

 憧れの宮里藍さんから優勝ブレザーを着せてもらい、同じ1998年度生まれの“黄金世代”渋野日向子が2019年に制した全英女子への扉も開いた。「一緒に練習ラウンドを回りたい。経験者に教えてもらう」と、名門コースで肩を並べる機会に胸を躍らせた。

 ◆大里桃子(おおさと・ももこ)1998年8月10日、熊本県南関町出身。8歳からゴルフを始め、熊本国府高から18年にプロテストに合格した。同年日本女子プロゴルフ協会敢闘賞、22年に特別賞を受賞。18年CATレディース、19年ほけんの窓口レディースで優勝。伊藤園所属。171センチ、60キロ。 

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