松山英樹6位、パリ五輪出場明言 世界ランク日本勢1位確定 JGAに疑問も「出なきゃいけないと思う」
「米男子ゴルフ・全米オープン選手権・最終日」(16日、パインハースト・リゾート=パー70)
5位スタートの松山英樹(32)=LEXUS=は1バーディー、1ボギーの70と伸ばせず、通算2アンダーの6位でフィニッシュ。ラウンド後にパリ五輪出場を明言した。ブライソン・デシャンボー(30)=米国=が、2020年大会以来4年ぶりのメジャー2勝目を挙げた。米ツアー通算9勝目。
松山がパリ五輪の日本代表入りを明言した。世界ランキングで日本勢の1番手を維持していたことから、出場枠(各国・地域のランク上位2人)に入ることは確実だったが、出場に積極的な発言はなかった。正式に1番手が確定したことで、初めて口を開いた。
「そんなにパリに思い入れはないし、行ったこともないというのもあった。若手が頑張ってランク内に2人入っていれば僕は出なくてもいいと思っていたが、そういう感じではなかったので、出なきゃいけないと思う」
その後も、珍しく熱い口調で日本のバックアップ態勢に疑問を語った。「現地の情報とか、全然JGA(日本ゴルフ協会)から送られてこない。(自分のチームの中から)何人分まで費用を負担してくれるのかも分からない。もうちょっと、サポートをしっかりしてもらえたら、すんなり『行きたい』と言えるんですけどね。(事前練習をどこでやるかなど)そういう不満がたくさんあったので、きょうまで時間がかかりました」
東京五輪では7人による銅メダル決定プレーオフで敗れた。ただ、パリ五輪はあくまで別の大会として位置付けている。「順位は気にするが、リベンジとかはどうでもいい。普段の戦い方をして、メダルを目指すということで。まあ、選手村に入ることはあり得ない」という。
最終日は伸ばせず、首位戦線に絡むことはできなかったが「全然思うようにいかない中で、粘れたのはよかった。前回出た時より、少しはうまくなったのかな。これを最低限のレベルにしていきたい」と一定の自己評価。次週も出場し、1カ月後にはメジャー最終戦の全英オープン(7月18~21日)に臨む。
◆パリ五輪のゴルフ男子 60人が参加し、8月1日から4日間、パリ郊外のゴルフナショナルでストローク形式によって行われる。女子は同7日から4日間。東京五輪の男子は、松山が4日間の競技の結果、3位に並んだが、7人によるプレーオフで敗れた。ザンダー・シャウフェレ(米国)が金メダルを獲得。女子は稲見萌寧が、五輪のゴルフで日本勢初のメダルとなる銀メダルを手にした。金メダルはネリー・コルダ(米国)。