清水大成 悲願初タイトルへ首位タイ発進!全米オープン参戦で松山英樹から学んだ「自然体」高まる米ツアー挑戦への意欲

 「男子ゴルフ・日本プロ選手権・第1日」(4日、富士C可児C志野C=パー71)

 ツアー未勝利の清水大成(25)=ロピア=が6バーディー、ボギーなしの65をマーク。金谷拓実、蟬川泰果、杉浦悠太と並んで6アンダーの首位で滑り出した。3週前には全米オープンにも出場。飛ばしとパターが武器の大器は、目指す米ツアー挑戦の前に悲願の初タイトル獲得を狙う。66で回った池田勇太らが1打差の5位。2戦連続優勝が懸かる石川遼は123位、全米シニアオープンで健闘した藤田寛之は141位と大きく出遅れた。

 米国帰りの清水が今週も初優勝に期待を持てる好発進を決めた。5月の関西オープン以来、自身国内4戦ぶりの初日首位スタートに成功。3週前には予選会から全米オープンにも出場した25歳は「安定したプレーができた」と納得の表情を浮かべた。

 300ヤード超えの飛ばしと、今季平均パット数はツアー1位で、グリーン上のうまさも武器。深いメジャー仕様のラフにつかまりながらも、バーディーパットは全て2・5メートル以内とショットが好調。国内では大会前時点の出場7戦で5度のトップ10をマークする地力の高さを発揮した。

 しかし、初の海外メジャー挑戦だった全米オープンでは、カットラインに1打及ばず予選落ち。高い壁をあと一歩乗り越えられなかった。「悔しいという思いしかない」と清水。一方で、湧き上がる気持ちと同時に、海外選手にも劣らない飛距離やロングアイアンの精度に手応えも感じた。

 世界最高峰の戦いを経験して、米ツアー挑戦への意欲も高まった。今季の成績にかかわらず、今年の米下部ツアーの予選会は受けるつもりだった。それでも、やっぱり初タイトルは欲しい。「予選会の前に絶対(国内で)優勝して行きたい」と燃える。

 全米では、初めて松山英樹と練習ラウンドを共にした。目の前の難コース攻略の鍵を聞くと「なるようになるさ。やることは一緒だから」と松山は自然体。萎縮する様子はなかった。自身が目指す舞台で戦う大先輩のように「腹をくくってやるしかない」と、たくましく1勝をつかみ取ってみせる。

 ◆清水大成(しみず・たいせい)1999年1月17日生まれ。福岡県出身。9歳の時に父の勧めでゴルフを始め、高校はゴルフ部のない東福岡高に進学。3年時の16年には九州ジュニアで優勝。日大に進学した17年は8月の日本学生を制し、21年ぶりの1年生王者となった。20年10月にプロ転向を宣言し、統合の20~21年シーズンを賞金ランク53位で初シードを獲得した。時松隆光と同じく篠塚武久氏の教え子で、握りはベースボールグリップ。175センチ、74キロ。

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