川崎春花 初完全V!即全英へ出発「2週連続予選落ちしていた分、引き締まっていた」ダイヤモンド世代最速5勝

 副賞の「ミニホイールローダ」の前で笑顔を見せる川崎春花
 優勝を決め、ガッツポーズする川崎春花
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 「女子ゴルフ・CATレディース・最終日」(18日、大箱根CC=パー72)

 川崎春花(21)=村田製作所=が4バーディー、2ボギーの70で回り、大会コース記録に並ぶ通算13アンダーで初日からの首位を守り、自身初の完全優勝で今季3勝目を挙げた。2003年度生まれの“ダイヤモンド世代”では最速の通算5勝目。直近5戦3勝と弾みをつけて、22日から聖地・英国セントアンドルーズで行われるAIG全英女子オープンに臨む。67をマークした渡辺彩香が3打差の2位に入った。

 直近2戦の予選落ちが、まるで嘘(うそ)のよう。川崎は勝ち方を知っているように落ち着き払っていた。「(2週連続で)予選落ちしていた分、引き締まっていたかな」。3日間の中で一番苦しいゴルフだったが、貫禄すら漂わせる自身初の完全優勝で今季三つ目のタイトルを手に入れると、右手を高々と突き上げた。

 3打リードのスタートも、決して楽な展開ではなかった。パー5の1番をバーディーで滑り出したが、続く2番は1メートルのパーパットを左に引っかけてボギー。伸ばし合いの中、序盤はエンジンがかからずに後続が差を詰めてきた。

 それでも、7月の2戦連続優勝で培った心得がある。「相手のことを意識してしまいそうな自分がいるけど、それを抑えて常に自分と向き合うことを心がけた」。3メートルを沈めて一つ取り返した6番で立て直すと、9番は自身でも納得の第3打で1メートルにピタリ。2位に4打差をつけて後半に突入すると、誰も背中を捉えることができなかった。

 竹田麗央ら強豪がそろう“ダイヤモンド世代”最速の通算5勝目。世代をけん引する輝きに、同期も救われることがある。2週連続初日に同組だった昨季2勝の神谷は言った。「明らかに、この一週間で本人(川崎)の調子は違った。そこに達したら自分が今度は勝てるのかな」。今季は優勝争いに絡めないもどかしさを抱えているが、川崎の存在が道しるべになっている。

 16日に急きょ全英切符が手に入り、慌ただしく夜に渡英。「聖地に行けることがまずうれしい」と喜ぶ伝統のセントアントルーズへ、最高の状態で臨めそうだ。

 ◆大会レコードタイの13アンダー 川崎春花が記録。22年大会は岩井千怜、23年大会では蛭田みな美、西郷真央がマークしている。

 ◆AIG全英女子オープンに出場する日本勢 岩井明愛、岩井千怜、大里桃子、勝みなみ、川崎春花、河本結、小祝さくら、西郷真央、佐久間朱莉、桜井心那、笹生優花、渋野日向子、鈴木愛、竹田麗央、西村優菜、畑岡奈紗、古江彩佳、山下美夢有、吉本ひかる

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