神谷そらが意地の36ホール完走「途中で辞めたくない」左肘に走る激痛でしゃがみ込むも前年覇者の責務果たす

 13番でティーショットを放ちボールの行方を追う神谷そら
 13番でティーショットを放ちボールの行方を追う神谷そら
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 「女子ゴルフ・ソニー日本女子プロ選手権・第2日」(6日、かねひで喜瀬CC=パー72)

 95位から出た前年覇者の神谷そら(21)=郵船ロジスティクス=が3バーディー、1ボギーの70をマーク。カットラインには一打及ばず予選落ちとなったが、左肘の痛みに耐えながら予選の2日間を完走した。

 1アンダーのカットラインに対し、1オーバーで迎えた後半。予選通過へ巻き返しを狙った神谷だったが、ショットの打ち終わりに何度も苦悶(くもん)の表情を浮かべながらしゃがみ込んだ。「だいぶ痛かったです」。初日のラウンド中に左肘に痛みを感じてホールアウト後に病院に向かうと、医師からは「水がたまっている」と診断された。痛み止めを服用し、2日目に臨んだが、薬の効果が後半に差しかかって切れてきた。

 それでも、「全然棄権するつもりはなかった」と試合を投げ出すことは頭になかった。「たぶん親も『さすがに…』って感じだったんですけど、途中では辞めたくなかった」とプレー続行を決断。利き腕とする左腕の感覚は鈍くなっていったが、16番パー4では残り108ヤードの2打目を2メートルにつけてバーディー。気力を振り絞って奪ったバーディーに「やっと入った。どこに転がっていくか分からないぐらいの状態だったので、『やったあ』って感じでしたね」と安堵(あんど)した。

 結果としては予選通過には一打及ばなかったが、「会場は違えどディフェンディングでやって、組みあわせも素晴らしい中に入れさせてもらった。身近な課題というか、自分の中ですごく明確になったので、充実した2日間だった」。胸を張って前年覇者の役目を終えた。

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