15歳アマ岩永杏奈 堂々V争い 大阪桐蔭の美夢有先輩と3打差4位 ショット精度高く3連続バーディー
「女子ゴルフ・日本女子オープン選手権・第2日」(27日、大利根CC=パー72)
11位から出たアマチュアの岩永杏奈(15)=大阪桐蔭高1年=が5バーディー、2ボギーの69をマーク。通算5アンダーで首位に立った高校の先輩・山下美夢有と3打差の4位に浮上した。憧れとする先輩との同組でのラウンドを目指してV争いに臨む。6アンダーの2位に申ジエと笠りつ子。首位から出た古江彩佳は75と崩れて4アンダーの5位、前年覇者の原英莉花は72のパープレーで12位に後退した。
偉大な先輩の背中が見えた。大阪桐蔭高の1年生、女子高生アマの岩永が躍動。同校の7学年先輩は2年連続の年間女王・山下で「一番目標にしている選手。(一緒に)回りたい」と、たどたどしく話す姿が初々しい。予選ラウンドを堂々の4位通過を果たし、願望まであと一歩。それもV争いというこの上ない状況だ。
ピンを狙うショットの精度の高さは先輩さながら。4番で初バーディーを奪うと、197ヤードの6番パー3は3Wで2メートルにつけた。長いホールをこの大会のために練習してきた長いクラブでチャンスを演出。7番は4メートル、8番は5メートルを沈めるなどグリーン上もバッチリで3連続バーディーを奪った。
小学生時代はダンス、水泳、野球、テニス、陸上と、さまざまな競技に打ち込んできたスポーツ少女。全ては5歳で始めたゴルフに生かすためだった。昨年8月には日本ジュニアを制覇。輝かしい経歴の持ち主は、さらなる高みを目指して寮生活の大阪桐蔭に進学した。「寮の屋上に練習場があって、いつでも使える。そこで練習したら上達すると思った」と今は親元を離れて腕を磨く。
夢は大きく「世界で活躍できるプロ」。憧れの山下は6月の全米女子プロ2位、8月のパリ五輪は4位と海外でも活躍した。まずは女子ゴルファー日本一の称号が目の前に迫っている。15歳253日の優勝となれば、日本女子選手では畑岡奈紗を超える史上最年少メジャー制覇どころか、勝みなみ超えのツアー年少記録となる。「明日も伸ばして、少しでも良い順位で終われるように」と15歳が偉業に向けて突き進む。
◇岩永杏奈(いわなが・あんな)2009年1月20日、兵庫県尼崎市出身。5歳の時に父・憲浩さんの影響でゴルフを始める。小学生時代はダンス、水泳、テニス、野球なども並行していた。塚口中2年の22年に関西中学ゴルフ選手権で優勝すると、23年は関西ジュニアを制覇。同年8月の日本ジュニアでは8打差を逆転して優勝した。24年4月に大阪桐蔭高に進学。得意クラブはウエッジ。好きな食べ物は果物全般と牛タン。163センチ。