竹田麗央「取りたいタイトル一番うれしい」 史上3人目の快挙「日本」タイトル年間2勝 ツアー初Vからわずか半年

 表彰式で昨年覇者の原英莉花(左)からチャンピオンブレザーを着せてもらう竹田麗央(撮影・開出牧)
 表彰式でディフェンディングチャンピオンの原英莉花(左)から祝福される竹田麗央(撮影・開出牧)
 表彰式で優勝杯を手に会心の笑みを浮かべる竹田麗央(右)とローアマの岩永杏奈(撮影・開出牧)
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 「女子ゴルフ・日本女子オープン選手権・最終日」(29日、大利根CC=パー72)

 首位から出た竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算10アンダーで初めて女子ゴルファー日本一に輝いた。3週前のソニー日本女子プロ選手権以来の今季、通算とも7勝目で、「日本」がつくメジャータイトルの年間2勝は樋口久子、畑岡奈紗以来、史上3人目の快挙。3位から出た岩井明愛が70で回り、2打差の2位。首位から出た山下美夢有は73と踏ん張り切れず、通算7アンダーで3位だった。

 ツアー初優勝を果たしたのは、わずか半年前のできごと。竹田は日本一に、そしてレジェンドの領域に足を踏み入れた。樋口と畑岡しか成し得ていない史上3人目の日本タイトル年間2勝に、史上5人目の年間ツアー7勝目。ウイニングパットを沈めると、それまで勝負に集中して崩さなかった表情が、少しだけほほ笑みに変わった。

 「やっと4日間が終わったんだな」

 コースレート80超えのモンスターコースに立ち向かい、制覇した。ただ一人の2桁アンダー。高弾道のショットでピンを突き刺し、3、8番でバーディーを先行させた。まさしく竹田の真骨頂のゴルフ。同組でしのぎを削る女王・山下、追ってくる岩井明に対し、序盤から優位に試合を運び、2打のリードを持ってバックナインへ入った。

 勝負どころで起きたトラブルも乗り切った。12番パー3。ティーショットを放つ前に、周囲から雑音が聞こえた。ミスショットにつながって深いラフへ。それでも、巧みなアプローチとパターでパーをセーブした。18番でも1打目を打つ前に、携帯で通話するマナーのないギャラリーがいたという。今度は冷静に仕切り直してミスさえ許さず、栄光のゴールテープを切った。

 今大会は熊本国府高1年時の19年に初出場。「本当にラフが長くて、距離が長くて歯が立たなかった」と最初は予選の壁も突破できなかった。2度目の出場となった21年大会は7位でローアマに。ツアーを勝ちまくる今季、ついにタイトルに手が届いた。

 「やっぱり女子オープンは取りたいタイトルだったので、一番うれしい」。21歳の大器が見せる成長スピードはすさまじい。

 ◇竹田麗央(たけだ・りお)2003年4月2日、熊本県合志市出身。プロの母・哲子(さとこ)さんの影響で、6歳のときにゴルフを始めた。21年11月にプロテスト合格。今年4月に地元熊本で行われたKKT杯バンテリン・レディースでツアー初優勝を飾った。叔母は1993、94年の賞金女王・平瀬真由美。趣味は野球観戦で、巨人・坂本勇人とオリックス・山下舜平大のファン。得意クラブは1W。166センチ、66キロ。

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