石川遼が剛ラフ警戒「全米オープンに匹敵」ZOZO出場へ日本OP2位以上が最低条件
「男子ゴルフ・日本オープン選手権」(10日開幕、東京GC=パー70)
石川遼(33)=CASIO=が開幕前日の9日、コースで最終調整を行い、その後、報道陣の取材に応じた。
東京GCで行われる日本オープンには思い出がある。同コースで行われた2001年大会。小学4年生だった石川は最終日に尾崎将司を目当てに父と観戦に訪れた。人だかりの中、父の肩車でやっと見られたジャンボの打球の球筋、手嶋多一の優勝や宮里聖志に声援を送ると手を振って返してくれたことを鮮明に覚えているという。「記憶は良い方じゃないんですけど、はっきり覚えているのが不思議だな」と思い出を並べる。ジャンボのスタート直前にもらった、サインが描かれた帽子は今でも家に保管している。
ただ、感慨に浸ってばかりはいられない。選手として初めて臨むコースはタフなセッティングが待ち受ける。メジャー仕様のラフは「過去自分が経験した中では1、2位を争うぐらい深い。全米オープンで本当に深いラフを経験したこともありますけど、それに匹敵するような感じ」。ラフにつかまればロストボールも覚悟するほど警戒を強める。
ティーショットの精度とマネジメント力を高いレベルで要求されるコースで、1日のスコア目標をパープレーに置き、クラブ選択にも「メリハリをつけるのが大事。逆に他の選手がどうプレーするのか楽しみ。でも、自分の基準の中で、アグレッシブに行くところはアグレッシブにという感じ」と話す。
この大会は昨年を含め、過去3度の2位と惜敗を続ける。今年は悲願成就という意味の他にも結果を求められる。大会前の賞金ランキングは3268万円で17位。24日開幕の日米共催ツアー・ZOZOチャンピオンシップに出場するためには、今大会を終えて賞金ランキング8位以内に浮上する必要がある。8位の幡地との差は約2100万円差で、その差を埋めるには今大会は2位以上が最低条件。夏場以降は苦しい成績が続くが、「難しい問題だと思うけどトライしていきたい。(プレーに関して)まだまだこれから良くしていきたい思いもあるので、そこは焦らずにやっていきたい」とまずは目の前のプレーに集中する。