パリ五輪銅の松山英樹 日本凱旋マッチに意気込み「同じようにいいプレーしないと」

 練習ラウンドで豪快に笑う松山英樹(撮影・開出牧)
 ゴルフ日本代表監督を務めた丸山茂樹(右)とパー3コンテストを盛り上げる
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 「米男子ゴルフ・ZOZOチャンピオンシップ」(24日開幕、習志野CC=パー70)

 米男子ゴルフツアーの日本開催、ZOZOチャンピオンシップ(24日開幕)に出場する2021年覇者の松山英樹(32)=LEXUS=が22日、会場となる千葉県印西市の習志野CC(7079ヤード、パー70)で記者会見と調整を行った。今夏のパリ五輪で日本男子初の表彰台となる3位に入り、銅メダリストとして今季初となる日本での試合に向けて意気込んだ。公式練習では、久常涼とインコースの9ホールの練習ラウンドなどで調整した。

 開幕2日前に、松山は和やかな笑みを浮かべながら調整を進めた。インコース9ホールの練習ラウンドで最終18番の短いパットを沈めると、同伴の久常から「ナイスバーディー!」とかけ声が飛び、応えるように大げさなガッツポーズを披露。サービス精神旺盛な日本のエースは、開幕前から母国のギャラリーを笑顔にした。

 「ここで優勝しているのは、いい思い出。やっぱり日本でプレーすることは僕の中で楽しみなイベント」

 米ツアー唯一の日本決戦。2019年から始まった今大会は同年にウッズ(米国)と優勝争いを演じ、21年には2位に5打差の圧勝劇で初優勝を飾った。レギュラーシーズンとは異なる秋季シリーズでの一戦だが、これで6年連続出場と皆勤を続ける。

 思い入れのある、年に一度の舞台も今年で最後。衣料品通販大手ZOZOと米ツアーとのタイトルスポンサー契約は、今年で満了する。松山は「本当にたくさんのギャラリーに来ていただいて、すごく思い出になった」と大会との別れを惜しみつつも、試合に向けては冷静。大会への特別感とプレーは別で「(特別感は)多少はあるけど、それで結果が出るなら苦労はしない」と受け止めた。

 気がかりなのは状態面。9月末のプレジデンツカップ以来1カ月ぶりの実戦となるが「もちろん優勝は目指すが、そうじゃない部分もある」とトーンは控えめ。前の一戦を終えてから時間はあったが、ゴルフ場でのラウンドを行ったのは1回だけという。

 それでも、この日の練習ラウンドではショットを放つ度に、黒宮コーチとスイング動画を入念にチェック。パリ五輪で監督を務めた丸山茂樹も帯同して見守る中、しっかりと準備し「あと2日で、いい状態に持っていけるように」と着々と調子を上げていく。

 昨季までは不振に苦しんだが、今季は米ツアーで2勝を挙げて復活を印象づけた。パリ五輪では日本男子初の表彰台となる銅メダルの偉業を達成。松山は「メダルを取ってから日本で初めてのプレー。今週も同じようにいいプレーをしないといけないな、というプレッシャーはある」と重圧を口にしながらも、凱旋試合で世界の実力を見せつける。

 ◆松山のパリ五輪VTR 第1日は8バーディー、ボギーなしの63をマークして単独首位で発進した。2日目は7バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの68で回り、2人に並ばれての首位。3日目は3バーディー、3ボギーの71とスコアを伸ばせず、トップと3打差の4位に後退した。最終日は6バーディー、ボギーなしの65を記録し、通算17アンダーとして銅メダルを手にした。

 ◆ZOZOチャンピオンシップ 2019年から開催されている男子ゴルフ唯一の日米共催ツアー。コロナ禍の20年大会を除いて、千葉県印西市の習志野CC(7079ヤード、パー70)で行われ、予選カットはない。賞金総額は850万ドル(約13億円=1ドル155円換算)で、優勝賞金は未発表。優勝者は19年がウッズ、20年がパトリック・カントレー(米国)、21年が松山、22年がキーガン・ブラッドリー(米国)、23年はコリン・モリカワ(米国)。

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