工藤遥加 初シードへ首位発進7バーディー65 条件は今大会7位以内「100点です」
「女子ゴルフ・大王製紙エリエール・レディース・第1日」(14日、エリエールGC松山=パー71)
年間ポイントランキングで60位の工藤遥加(31)=加賀電子=が7バーディー、1ボギーの65をマーク。山下美夢有、河本結、政田夢乃と並び首位発進した。大会終了後のポイントランクで来季のシード権が決まる大一番。圏内浮上には今大会7位以内が最低条件で、初シードに向けて絶好の滑り出しを見せた。今季限りでのツアー撤退を表明している上田桃子は76と崩れ、90位と出遅れた。
瀬戸際の戦いで工藤は重圧をはねのけた。プロ13年目で見えた初の来季シード権。ポイントランク60位の圏外から逆転を懸けた大会で首位発進を果たし「100点です」と満足そうに声を弾ませた。
重圧から来る緊張感に強くないことは自覚している。だから「目標スコアをクリアすることにフォーカスする」と、目標の一日5アンダーだけを見て、クラブを握った。3番では13メートルを沈めるなど出だしから4連続バーディーを奪うと、後半はティーショットが荒れながらもマネジメントでカバー。上がり2連続バーディーで締め、目標を一打上回った。
父でプロ野球・ソフトバンク元監督の公康さん(61)からは「行ってらっしゃい」と快く送り出された。父は2年前からコーチ登録しているが、技術的な指導を受けるコーチが他にいることもあり「あまり余計なことは言わない」という。それでも、スイング動画の撮影やマネジメントの相談に乗ってくれる。
10年前の雪辱だ
10年前にも初シードのチャンスはあった。香川開催だった2014年の同大会では賞金ランク55位で臨んだが、50位圏内には3打及ばなかった。以降はシードと無縁だったツアー生活に終止符へ。「プロ入りは早かったけど、ゴルフを始めたのは遅かった。知識のなさをプロで痛感して、徐々にいろんな人からアドバイスをもらって、自分も成長できていると思う」と晩成の花を咲かせようとしている。
◆工藤 遥加(くどう・はるか)1992年11月18日、埼玉県所沢市出身。12歳でゴルフを始めた。東京・日出高3年時の10年日本女子オープンで初出場ながら33位。11年プロテストに一発合格し、同年の新人戦加賀電子カップで優勝した。23年5月のツインフィールズ・レディースでステップアップツアー初優勝を果たした。父はプロ野球・ソフトバンク元監督の公康さん、兄は俳優の工藤阿須加。171センチ、65キロ。。