河本力「もう満点です」きょうだいタッグで8位発進 キャディー務めた姉・結を“120%”信頼

 「男子ゴルフ・日本シリーズJTカップ・第1日」(28日、東京よみうりCC=パー70)

 河本力(24)=大和証券=が1イーグル、3バーディー、4ボギーの69でラウンド。今週は国内女子ツアーでポイントランキング7位と今季大活躍だった姉・結(26)が試合では初のキャディーを務め、初日を通算1アンダーの8位と上々のスタートを決めた。65で回った昨年賞金王の中島啓太が単独首位。今季賞金ランク首位の平田憲聖は2オーバーの19位。石川遼は3オーバーの24位と苦しい滑り出しとなった。

 最強のタッグを組んだきょうだいは上々の滑り出しに、息をそろえるようにうなずいた。「もう満点です」と力が言えば、弟の試合では初のキャディーを務めた結は「だよね」と肯定。難セッティングを協力し合って攻略し、11人しかいないアンダーパーの1人になった。

 「きょう100回聞いた(笑)」。主役そっちのけで人気者の姉を応援する声が聞こえた中、力が6番で飛ばし屋の本領を発揮した。序盤は苦しい流れが続き、2オーバーで迎えた519ヤードのパー5。豪快に振りちぎったドライバーショットは打った瞬間、結がニヤリと笑ったほど。2打目の残り距離を145ヤードまでかっ飛ばすと、5メートルのイーグルパットを沈めた。

 後半は冷静な結の助言が生きた。アイアンなら約20ヤードと間隔の大きい番手間の距離に悩むことも多い力だが、11番では8Iを持った第2打をキャディーのアドバイスで9Iに持ち替え、堅実にパーを奪取。「信頼しきっている。120%」という姉の高いゴルフ脳も借りて、さらに12、16番でもバーディーを重ねた。

 男女両ツアー開幕前の日程を見て、結から「私がやったるわ!」と志願して実現したタッグ。逆に19年アクサ・レディースでは、力がキャディーを務めて姉のツアー初優勝をサポートした。立場を入れ替えながらも、きょうだい共闘で頂点を目指していく。

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