松山英樹 72ホールツアー最少の通算35アンダーで米ツアー11勝目 開幕戦から圧勝劇!新パター「よく入りましたね」

 米男子ゴルフの今季開幕戦で優勝し、表彰式でトロフィーを掲げる松山英樹(共同)
 18番でバーディーを決めガッツポーズする松山英樹(共同)
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 「米男子ゴルフ・ザ・セントリー・最終日」(5日、プランテーションC=パー73)

 第2ラウンドから首位の松山英樹(32)=LEXUS=が65と伸ばし、通算35アンダーでツアー通算11勝目を挙げた。通算35アンダーは、2022年の大会でキャメロン・スミス(オーストラリア)がマークした72ホールでのツアー最少スコアを1打更新する快記録。賞金360万ドル(約5億6520万円)を獲得した。3打差の2位はコリン・モリカワ(米国)。大会は24年のツアー優勝者とポイント上位50位までの選手が予選落ちなしで争った。

 2025年の幕開けに、ハワイから吉報が届いた。終わってみれば、松山の圧勝劇。1打差で追うメジャー2勝のモリカワを全く寄せ付けず、通算35アンダーでの開幕戦V。2022年のこの大会でスミスがつくった、72ホールのツアー最少スコアを更新した。同年にホノルルで行われたソニー・オープンを合わせ、ツアーのハワイシリーズを2大会とも制覇した7人目の選手となった。

 序盤から魅せた。3番パー4でフェアウエー左、残り107ヤードを56度のウエッジでピン手前に落とすと、ボールはそのままカップイン。このイーグルでペースをつかむと、5番パー5でもグリーン奥からピンそばに寄せ、楽々とバーディーとした。

 勝負を決定づけたのは16番パー4。残り77ヤードから56度のウエッジで打った第2打はピンの根元に落ち、いったん数十センチ先に出た後、バックスピンでカップに入りかけた。惜しくも外れはしたが、2度目のショットインイーグルかと思わせるスーパーショットで3打差。最終18番でツアー新記録を決める2メートルのバーディーパットを沈めると、右手の拳を力強く握った。4日間の合計バーディー数35もツアー記録だ。

 米ツアーは昨年10月以来の出場だった。大会前、あまり練習していないと話していたが、体調不良からだったことをプレー後に初めて明かした。「プレー中に早藤(キャディー)との会話もあまりしていない。病気は治ったと思うし、動いたりするのは大丈夫だけれど、しゃべるのとかは痛い」という。

 そんな中、勝利の原動力になったのは試合で初めて持ち込んだセンターシャフトのパターだ。最終ラウンドも11番の9メートルをはじめ、5メートル前後のラインを次々と入れた。「昨年のクリスマスの後に手に入れた。よかったところは分からないが、よく入りましたね」と評した。

 次週は同じハワイ州で開催され、2022年に制したソニー・オープン。初の2週連続優勝の自信を問われると「勝手に期待すればいいじゃないですか」と答えた。その素っ気なさもまた、松山らしかった。

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