病院の子どもたちに返したい思い込めて

 先週は「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で、私はこの大会が初出場でした。3日間、バーディーとボギーの多い、出入りの激しいゴルフで、下を向きそうになることもあったのですが、宮城県の方は、みなさん、とても温かく、ボギーを打ってしまっても「頑張れ!!」と応援して下さり、本当にうれしかったです。また、来年、帰ってくる時は、もっともっといいゴルフを見てもらえるように、一生懸命、練習します。

 試合前の火曜日には、仙台市内にある「宮城県立こども病院」を訪ねました。森田プロ、比嘉プロ、一ノ瀬プロ、上原プロ、成田プロと一緒でした。私は子どもが大好きです。私たちは病気をかかえている子どもたちを、みんなで励まそうと思って訪れているのですが、病院での子どもたちと私たちの立場は逆転した感じなんです。

 病院では、たくさんの子どもたちと触れ合いました。私たちが声をかけて元気づけようとする前に、子どもたちは「テレビで見てますよ。応援しています。頑張ってください!」って、私たちを励ましてくれるのです。病気のことなど何も気にしないで、とても元気な姿を見せてくれました。

 私がお話をした“ももかちゃん”という子は、病院の中をとっても元気に走り回っていましたが、病院の方にうかがうと「実は、あした、大きな手術があるんです」というのです。その子も、手術のことは分かっているのに、手術の“し”の字も口にせず、私に「頑張って!」と言ってくれるんです。その強さに驚き、また感心させられました。私は、つらいことがあると弱音ばかり吐いてしまう…自分の弱さを痛感させられました。

 健康でいることの大切さは、誰に言われなくとも分かることです。ここでゴルフをするからには「見てよかった」と思われるプレーをしたい、と思いました。私に何ができるわけではありません。一生懸命な姿を、病院の子どもたちに見てもらいたい-という気持ちでこれからもプレーしていきます。

 堀奈津佳(ほり・なつか)1992年7月6日、徳島市出身。10歳でゴルフを始め、中学2年から江連忠ゴルフアカデミーで腕を磨く。2011年にプロテスト合格。今年はQT35位の資格で開幕から出場し、4戦目のアクサレディースでツアー初優勝。159センチ、50キロ。血液型A。切れ味鋭いアイアンショットとパッティングが武器。サマンサタバサ所属。

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