日本のジュニアよ、目指せ!世界
楽しさ満載だったThe Open(全英オープン)が終わり、ちょっと休憩…ではなく、毎年サンディエゴで開催される世界ジュニア選手権(CallawayからIMG・Academyに名前は変わったが…)には、相変わらずうまいジュニアたちが世界中から集まりました。
毎年、日本のジュニアの活躍が目立つ大会ですが、今年の結果は、7~8歳=女子4位、6位、12位。男子1位、10位、15位。
9~10歳=女子2位、3位、4位、10位。男子3位、5位。
11~12歳=女子1位、9位、11位。男子22位、47位。
13~14歳=女子3位、8位、10位。男子17T位3人、23位、27位。
15~17歳=女子1位、3位、7位、8位、10位。男子11位、14位、48位。
男子に比べ、女子の健闘が目立ち、ジャパンLPGAツアーやUS・LPGAツアーでの活躍が楽しみになってきます。日本の女子選手が世界で活躍する日も近い!!と感じました。
半面、男子は?米ツアーは盛り上がりっぱなしなのに、元気がない。評価の高い松山英樹が活躍しているのに「目指せ松山!!」と頑張るジュニアはいないのでしょうか?
大体が同じレベルでまとまっています。同じ試合で対戦するので同様のレベルになるのは当然なのですが、この中で、他をリードする選手になりたいという気持ちがあれば、同様のプレー、練習を繰り返していては、群を抜くことは難しいでしょう。
小さいころから親の叱咤激励?でまじめにゴルフに取り組んできたジュニアたち。しかし、まじめな練習とラウンドを積み重ねるだけでは、標準的な上達はしますが、勝てる選手にはなれないのです。
技術が広がっていかないのです。多くの日本人ゴルファーが大好きな58度のウエッジで「寄せはこれ1本で!」と。これでは世界レベルに行けません。1本のクラブで、あるいはワンパターンの技術では勝てるはずがないのですから。
寄せのみならず、スイングもパンチ、ロブ、ハーフ、スピンの有無など、世界的に強い選手は寄せやパットと同様にいろいろなショットに精通しています。そして、ど~んと強い選手たちと試合をする経験も重要。自分のレベルがどの程度なのかを分からないと向上心も湧きません。
昔は強かったのに~!と言わせない強いゴルファーになるべく、新しい技を練習し,負けることを恐れず攻めのゴルフを試合で実践する。そこに明るい未来があると思うのです。
話は変わりますが、ここ2年ほど停滞気味の生徒が1人。USアマ(全米アマ)予選でカリフォルニアにやって来ました。時差など言っている場合ではなく、渡米翌日、練習2日・試合1日36ホールで、翌日帰国のタイトなスケジュール。
1週間前にコースのスコアーカードを送信して「たぶん68、68=136で回らないと通過危ないわよ」と“注意警報”も出しました。
1、全パー3の番手クラブ。
2、コースが狭く短いので、3番ウッド、ユーティリティー、ウエッジから7番アイアンまで徹底的に方向を気にして打ちなさい!
3、パットは1~2メートル以内は真ん中狙いの強め、5メートル以内は絶対ショートせず60センチオーバーすること。
何しろ、1日36ホールの試合経験がないそうで、体力と集中力は大丈夫かな?と心配になります。で、試合日のアドバイスは“明日はグッドラック!幸運は貴方が引き込むのよ。貴方らしいラウンドをして下さい”に“頑張ります!!”と答えてくれました。
アメリカは、アマチュアの試合でもほとんど実況中継並みにスコアがサイトで見れるので、昼ごろチェック。第1ラウンドはトップ?7アンダー…え、え、えっ、最近ほとんど見なかった65。その調子!アンダーの人が大勢ダンゴになっているし、トップだからと安心できずにうろうろ…。2ラウンドは目は1アンダー。な、な、何と71。36ホールで15バーディーもあるのに、なぜトータル8アンダー?でも、ぎりぎり予選通過、冷や汗…。
上位3人が通過で3人が同じスコア8アンダーで、8月17日に始まる全米アマ本戦に。しかも、通過スコアは予想通り136でした。今年のカリフォルニア・アマ選手権優勝者の伴君も一緒で69、67、もう一人も70、66。簡単にアンダーを出してくる選手が山ほどいるのがアメリカです。
2013年全米アマ本戦に出場した絵野剛吏君に続き、今年はシカゴのオリンピアフィールド・カントリークラブ。何とか2日間のストローク戦を通過して、マッチプレーに残れば、マッチの試合は何が起こるかわからない!?幸運を引き込むことも可能?もちろん、既にコースの情報は送信済!頑張れ~(小西)健太! (USLPGAインストラクター・今井貞美)