森進一 母自殺の過去も振り返る 47歳の若さで 告訴騒動も引き金か
歌手・森進一(73)が5月31日にNHKで放送された「ファミリーヒストリー」に出演。母親の自殺などの悲しい過去も明かされた。母・尚子さんは、1973年2月、森が家族を呼び寄せて暮らしていた新居で自ら命を絶った。
番組では前年の72年3月に森が婚約不履行で告訴される騒動があり、森は「(その女性が)ファンの方だって言うから息子がお世話になってるということでお茶を出したらしいんですね。それを飲ませたことが自分がいけなかったんだ、と思ったと思うんです」と、母が騒動の責任を感じたのでは、との思いを吐露した。
女性は森の子供を70年6月ごろに産んだと主張していたが、裁判の中で、その時期は別の男性と関係を持ち、中絶していたことも明らかに。母の死から1カ月後の73年3月末、東京地検は森を不起訴処分とした。森とは一面識もなく、70年ごろ、入院していた尚子さんの元をファンとして訪れていただけだった。
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1973年2月25日付のデイリースポーツは、母の自殺を伝えている。
巡業先の長崎で母自殺の一報を聞いた森は、涙をこらえ、午前のショーで歌唱し、夜のショーをキャンセルし、急ぎ帰京。悲しみの対面を果たした。
47歳だった母・尚子さんは、73年2月24日未明、森、当時13歳だった森の弟と住む東京・世田谷区の自宅で、ガス自殺した。バセドー病を患っており、体調は良くなかったという。
居間のこたつでガス管をくわえて自殺を図っているのを、24日午前4時半ごろ、「水を飲みたくて」起きた弟が発見。119番通報したが、間に合わなかった。
鹿児島から母、弟を呼び寄せて一緒に暮らすようになって2年。遺書はなく、体調不良に加え、森の婚約不履行の告訴事件で精神的にまいり、発作的に自殺したのではないかとみられている。