堀ちえみ 夫のDV法廷で証言「死にたいと思った」 結婚翌年から暴力と主張

 【1998年3月6日のデイリースポーツより】

 タレント・堀ちえみ(31)との離婚問題に関する記事を無断で掲載したとして、夫で医師のA氏(41)が雑誌「女性セブン」を発行する小学館に損害賠償などを求めた訴訟の第8回口頭弁論が5日、奈良地裁葛城支部で開かれ、小学館側の証人として、堀が出廷した。涙に詰まりながら、A氏からふるわれたとする暴力について述べ、『夫の暴力六年の修羅』と題した当時の記事の正当性を証言した。また、離婚を決意した1995年には、自殺を考えたことも明かした。

 「長男を抱いて、寝室にカギをかけて閉じこもりました。彼は、Aさん(実名)は、ドアを蹴りながら『開けろ』と怒鳴りました」。最初に暴力をふるわれたのは、結婚(1989年2月)の翌年、90年11月とした。

 堀は、戸籍上は今も夫である原告を「Aさん(実名)」と呼び、当時の模様を話した。「本当に怖かったので、窓から『助けて』と叫びました」と話す声に涙が混じった。それまで気丈に弁護士の尋問に答えていたが、生々しい記憶がよみがえったのか、ハンカチで頬をぬぐった。

 きっかけはささいなことだった。診療を終えたA氏が、夕食中、一言も口をきかずに新聞を読んでいたため、「食事中だから新聞は置いてください」と頼んだ。すると、A氏は「俺の気持ちを知らない」と言いながら、頭を殴ったという。

 その後も暴力が続いたと主張。95年8月15日には、離婚を決意することが起こった。「家族でキャンプに行った最終日、Aさん(実名)は朝から不機嫌で、『帰る。片付けろ』と怒鳴るんです」と堀。それまでのことを考えると、密室となる車で帰ることが怖くなり、Aさんがサバイバルナイフを持っていたこともあり、「長男を連れて逃げました。山の中で死にたいと思った」と自殺をも考えた、とした。

 結局、一緒に帰ったが、途中、20回ほど頭部を平手が殴られたとし、「頭のしびれと痛さ、吐き気が5日は続いた」と上ずった声で証言した。

 堀によれば、Aさんの2人の妹も、Aさんの暴力性を気に留め、結婚直後の堀に、暴力をふるわれていないか尋ねたことがあったという。

 閉廷後、堀はマネジャーを通じて、「全て正直に話しました」とのコメントを発表。足早にタクシーに乗り込む時には、吹っ切れたような笑顔があった。(※プライバシー保護のため、実名を伏せている箇所があります)

 【追記】

 堀とAさんの離婚は99年4月に成立。堀は97年4月から雑誌編集者B氏とAさんの間に授かった3人の息子とともに同居しており、2000年にB氏と再婚。10年6月に離婚し、11年12月に会社員と再々婚した。

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス