たけし長女、歌手デビュー「お父さん、結構タイプです」

 71歳の今もなお世界的な映画監督として、俳優、タレントとして精力的に活躍しているビートたけし。その長女が1990年代の短期間、歌手として活動し、父娘二代となるニッポン放送「オールナイトニッポン」パーソナリティーまで務めたことがあった。

【以下、1998年4月22日の紙面から】

 ビートたけし(51)の長女で6月3日に歌手デビューする北野井子=しょうこ=(15)が21日、東京・ニッポン放送で特別番組「北野井子のオールナイトニッポン」(22日深夜1時)の収録を行い、本格的に芸能界デビューした。父親も顔負けのボケで笑いをつかむと、台本を無視して2時間のフリートークを展開した井子。たけしの秘密兵器は、毒ガスも度胸も歌も天然素材の優性遺伝だ。

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 歌うと低くハスキーで大人っぽいロック向けの声に合わせたのか、3日前に赤く染めた髪。特技のネイルペインティングを生かして紫に塗ったツメ。150センチと小柄な体からは本格デビューの意気込みがヒシヒシと伝わってくる。DJ初挑戦の本番は、打ち合わせも含め、たった3時間で一発OKとなった。

 「緊張しましたよ」という言葉とは裏腹に、マイクに向かうと北野家の遺伝子が噴出。自分で考えたネタで笑いをつかむと、2時間の本番は用意された台本をぶっとばしての天然トーク。節丸雅矛チーフディレクター(32)も「ぼくらは彼女の持っている素材、アイデアやネタを整理しただけ」と、プロも絶賛のデビューだった。

 収録後、初めてマスコミの取材に応じた井子は「お父さん、結構タイプですよ。顔じゃないですよ、生き方とか仕事の仕方とか。でも一重の人が好きだし、オジさんがタイプ」とファザコンぶりを告白したかと思えば、たけしの生き方とは、と問われると「とりあえず、事故って生き返る、とか」と、4年前のバイク事故を引き合いにしてちゃっかりウケも。

 この日“解禁”となりオンエアされたYOSHIKIプロデュースによるデビュー曲「Begin」は「小さい時からひとりぼっちで、強がって、でもやっぱりお父さんと一緒にいたかった、という気持ちが全部出てる。歌いながら泣きそうになった」(井子)。テープを自宅で聴いたたけしは「気になる小枝…英語の発音がヘタだなあ」と口にするのが精一杯だったとか。「気になる声ってホメたのが恥ずかしい、と思ったんでしょう。ほかに言うことないのか、って感じですよね」と井子も照れた。

 たけしとは今度、一緒に買い物に行く約束もし「結婚指輪」をおねだり。「いいよ、って言ってくれました。なぜ結婚指輪?放送を聞いてください」と、計算しながら微妙なバランスで期待をあおるあたり、とても15歳とは思えない大器を感じさせた。

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 華々しいデビューを飾った井子だが、2003年には「歌手」だった肩書が2005年3月には「元歌手」になり、名前にも「さん」がついていた。04年10月、調理師との結婚と妊娠を発表し、05年3月9日にたけしにとっては初孫となる第1子女児を出産。同年6月には女性週刊誌で離婚調停中と報じられている。

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