風見しんご 交通事故で愛娘と突然の別れ 遺体抱き号泣、事故直後一時蘇生も…
タレント・風見しんご(44)=本名・大下義博=の長女で17日に交通事故で亡くなった大下えみるさん(享年10)の葬儀・告別式が20日、都内の公益社用賀会館で営まれた。やつれ切った様子の風見は何とか気丈に弔問客に応対したが、別れ際にはえみるさんの遺体を抱きながら号泣。師匠に当たる萩本欽一(65)も「オレつらい…」と言葉を失った。
「笑顔が満ちるように」。えみるさんの名前の意味をかみしめるかのように風見は気丈に、ときには笑顔も作りながら約500人の弔問客に応対していた。しかし、あふれる悲しみは抑え切れない。棺に花を納める際にはたまらずえみるさんの遺体を抱きしめた。尚子夫人も同様に抱きしめ、それを二女(3つ)が見つめる。棺のふたが閉じられ、風見が床に崩れ落ちると会場からは、おえつが漏れていた。
喪主あいさつで風見は「(事故を起こした)トラックの下から出たときは血だらけでぐったりしていました。それでも病院に着いたときにもう一度心臓を動かしてくれました。本当に強い子でした」と何とか声を絞り出した。2度と同じ悲劇が繰り返されぬよう「アクセルを踏むとき、道を渡るとき、ちょっとでもいいから、えみるのことを思い出してやってください」と呼びかけた。
えみるさんの同級生の女の子は「同じ中学校にも行きたかった。みんなの顔に笑顔が満ちるように見守っていてください。一生忘れません。ずっとずっと親友でいてね」と変わらぬ友情を誓っていた。
この日、最後まで風見に付き添っていた萩本も「しんごにとっては大きな命で大事な命だったんだ。オレ辛い…」と絞り出すのがやっと。励ます言葉も見つからない様子だった。
SEAMOの「マタアイマショウ」が流れる中、少し小さな棺は親類らの手によって運び出された。風見は位牌(いはい)を手に、唇をかみしめながら周囲に深々と一礼、最後まであふれ出る悲しみと闘っていた。