寛平がラストラン出発、被災地を笑顔に

 タレントの間寛平(63)が13日、東日本大震災からの復興への願いを込め、岩手、宮城、福島の被災3県を9日間かけて約440キロ走る「みちのくマラソン」を、岩手県山田町からスタートさせた。地球一周も成し遂げた鉄人ランナーが、自身のラストランと宣言した復興マラソン。「みなさんを笑顔にするために頑張って走ります」と被災者と約束し、ゴールの福島県いわき市を目指して走り始めた。

 被災地を勇気づけるという使命を背負った寛平の、新たなチャレンジが幕を開けた。

 出発前のあいさつにも力がこもった。「一生懸命、復興へ頑張っている人を盛り上げて、笑顔にしながら福島まで頑張っていきます」。スタート地点、岩手県山田町の「県立陸中海岸青少年の家」に集まった近隣住民300人の温かい拍手に包まれながら、午前8時すぎに最初の一歩を踏み出した。

 63歳の寛平にとって最後の挑戦となる。08年から2年間かけて、マラソンとヨットで地球一周する「アースマラソン」を完走した鉄人だが、「50キロや100キロという本格的なマラソンは(今後は)もう無理」と今回を区切りとする意向だ。10年に見つかった前立腺がんとは今も闘い続けているが、出発前には「がんは、パンパン撃ち殺しました」と明るく体調万全をアピールした。

1日50キロペース 95年の阪神・淡路大震災で、兵庫県宝塚市の自宅の全壊を経験しているだけに、被災地復興への思いは強い。「僕にできることは走ってみんなを応援すること。喜んでもらえるなら何でもやりますよ。どんなギャグでも」。3・11に胸を痛めていた寛平は、昨年の夏ごろから復興マラソンを計画。道路の復旧を待って、実現にこぎ着けた。

 1日50キロのペースで走り続けて、最終ゴールの福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」には21日に到着予定。初日のこの日は、岩手県釜石市の平田地区にある仮設住宅に立ち寄り、避難住民と言葉を交わし、記念撮影も行った。

 初日ゴールの同県大船渡市へは、午後5時にたどり着いた。東北に元気と笑顔を届けるための、寛平のラストラン。その一歩一歩が、復興への道を進む被災者にとって大きな励みとなる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス