前田敦子、AKBは青春のすべてでした
27日に東京・秋葉原のAKB48劇場で行われる公演を最後にAKB48を卒業する前田敦子(21)が26日、東京ドーム公演最終日で、4万8000人のファンに1日早い“お別れ”をした。結成以来の目標だった場所で3日間完全燃焼し、「こんな私をAKB48のメンバーとしてここまで応援してくださって本当に、本当にありがとうございます」と、号泣した。盛大な“卒業前夜祭”を終え、絶対エースがきょう、AKBに別れを告げる。
アンコールの冒頭、真っ白のドレスでステージに登場した前田。2005年12月8日の劇場初公演から2453日分の感謝の思いを込め、肩を震わせながら約1分間、頭を下げ続けた。「こんな私をAKB48のメンバーの一員として、ここまで応援してくださった皆さん、本当に、本当にありがとうございました」。4万8000人で埋め尽くされた会場は、「あっちゃん」コールに包まれた。
前田の卒業ソングとして作られた「夢の河」を大島優子(23)、小嶋陽菜(24)、高橋みなみ(21)ら仲間9人と歌いながら、抱き合い、再び涙した。
昨年の総選挙でセンターに返り咲いた際、「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください!!」と訴えた。“アンチ”のいる自分の存在が、AKBの進化を妨げていると感じ、思わず口から出た言葉だった。あれから1年2カ月。アンコールの掛け声に代わり、ドームを揺らすほどの「あっちゃん」コールが起きた。集まったファン全員が前田の新たな門出を祝福した。
苦楽を共にした仲間たちが歌う卒業ソング「桜の花びらたち」を聞きながら、桜吹雪に包まれ、ゴンドラに乗ってドーム内を1周した前田は「こんなにたくさんの人に背中を押していただけて、旅立つことのできる私は本当に幸せものです」と、声を震わせた。
オープニングからソロ曲「桜の花びら」を生オーケストラをバックに熱唱するなど、披露した全50曲中24曲に登場。同期や後輩たちと笑って泣いて、約3時間半にわたる“ラストコンサート”で完全燃焼した。グループの悲願だった東京ドームの景色を脳裏に焼き付け、きょう27日、“我が家”AKB48劇場で最後の舞台に立つ。