新センターに“ポンコツ”島崎遥香
12月に発売が予定されるAKB48の29枚目シングル(タイトル未定)の選抜メンバー16人を決める「第3回じゃんけん大会」が18日、東京・日本武道館で行われ、AKB48チーム4の島崎遥香(18)が初のセンターポジションを勝ち取った。今年に入り少しずつ頭角を現してきた前田敦子(21)卒業後の“次期エース候補”が、強運で出場85人の頂点に立った。前回王者の篠田麻里子(26)は準々決勝で敗れ5位にとどまり、連覇はならなかった。
“ポスト前田”の有力候補が、笑顔で新センターに輝いた。目をキョロキョロと動かして落ち着かない様子で決勝に臨んだが気合のチョキ一発で仁藤萌乃(20)を下すと、両手をほっぺにあてて、かわいらしく喜びを表現。会場を揺るがす1万2000人からの「ぱるる」コールに、喜びを爆発させた。
勝利直後の優勝スピーチでは「皆さん、ありがとうございます。まさか勝つとは思わなかったけど、今までで一番楽しいじゃんけん勝負でした。頑張る!本当にありがとうございます」と、興奮で声を震わせながら、新センターとしての決意を述べた。
AKBではいじられキャラでメンバーからは“ポンコツ”と呼ばれる。総監督の高橋みなみ(21)からは「すごい個性豊かなメンバーがそろいました。栄えある優勝者は、ぱるるです」とたたえられ「ポンコツと言われがちで、潜在能力を秘めてますが、スイッチの切り替えが苦手でした。これからはポンコツなんて言わせないと思います」と激励された。その言葉に島崎は気合のこもった表情を見せた。
少しずつ頭角を現してきた。テレビ東京系ドラマ「マジすか学園3」では、これまで主演を務めた前田からバトンを受ける形で主演に抜てきされた。6月の選抜総選挙では自己最高の23位に躍進。先月24日に行われた東京ドーム公演初日のステージ上で、卒業を目前に控えた前田から「私が言うのもなんだけど、MCヘタだよね」と突っ込まれ、「自分の色を見つけた方がいい」とアドバイスを受けた。
じゃんけんという一発勝負の舞台で6連勝。“持っている女”ぶりを1万2000人の前で証明してみせた。
総選挙やじゃんけん大会といった大イベントには涙がつきものだが、大会終了まで島崎の目には涙はなし。右腕一本で眼前に広がる可能性を切り開いた島崎が、武道館の地から“ポンコツ”返上への第一歩を踏み出した‐。