今月１８日、舞台で左かかとを骨折し、全治３カ月の重傷を負った人気俳優・早乙女太一（２１）が２５日、都内で会見し、弟の早乙女友貴（１６）と“二人一役”で舞台「ＭＯＯＮ　ＳＡＧＡ～義経秘伝～」（２６日スタート、東京国際フォーラム）に出演することを発表した。わずか４日の準備期間で舞台に挑む友貴は「不安でしょうがないです」と言いながらも、兄のピンチを助けるべく熱演を誓った。

　１つの役を２人で演じる異例の“二人一役”。助っ人は同じ大衆演劇の舞台で育ったそっくりの弟だった。

　太一は今月１８日に主演舞台本番中に高さ３・５メートルの桟敷席から飛び降り、左足のかかとを骨折。全治３カ月の重傷を負った。普通なら降板するようなケガだが、この日は左足をギプスで固め、車いすで登場。弟の助けを借りて舞台に出続けることを発表した。

　「周りの方、お客さまにはご迷惑をおかけしました。できる範囲で出させていただくことになりました」と頭を下げた太一。同舞台の原案、脚本、演出、主演のＧＡＣＫＴ（３９）の提案により、アクション部分を友貴が、せりふのある演技の部分を太一が担当するとした。

　２人が演じるのは源義経（ＧＡＣＫＴ）につきまとう銀髪の物の怪（け）・陰。後半では殺陣のシーンもある。わずか４日の稽古期間で本番に臨む友貴は「不安でしょうがないです」と心細そうな表情だったが、兄・太一は「短い時間ですが、伝えられることは伝えます」と強いまなざし。兄の情熱に、友貴も「周りの方が支えて下さるので、できる限りのことをやりたい」と懸命に自らを奮い立たせていた。