橋下市長、「鬼畜集団」発言を謝罪

 橋下徹大阪市長(43)が23日、自身の出自を掲載した週刊朝日を含む朝日新聞グループを「鬼畜集団」と批判したことについて、「完全な事実誤認です。事実の訂正とおわびをしないと」と謝罪した。

 橋下市長は市役所で退庁時に会見に応じたが、それまでの激怒から一転しての謝罪。報道陣の質問にも“もう聞くな”オーラ全開で「ツイッターに書いた通り」と、前日までの冗舌ぶりは、すっかり鳴りを潜めていた。

 朝日新聞グループを「鬼畜集団」と厳しく批判した前日から一転して、橋下市長は硬い表情で謝罪の言葉を口にした。

 事実関係については、妹が買ってきた出自記事掲載の23日発売号の週刊朝日を、編集部が取材のために母親の元に送り付けてきたと誤解したと釈明。週刊朝日が送ってきたのは、連絡が欲しいとのレタックスで、同誌の発売前だったことも明かした。実母から届いたメールで事実を知ったという。

 バツの悪そうな表情で、報道陣の質問にほとんど答えなかった橋下市長だが、最後になって「朝の登庁前で、母親が来て話をしている中できちんと事実確認ができていなかった」と、早とちりだったことを認めた。

 橋下市長は会見に先立ち、ツイッター上で、「事実誤認をもとに、週刊朝日を鬼畜集団と批判したことは申し訳ありませんでした」と全面的に謝罪した。ただし、会見では、週刊朝日サイドへの対応については「ツイッターで謝ったので、これで謝罪は十分でしょ」と、直接謝罪の必要はないと明言した。

 市長は22日、週刊朝日が出自掲載の同誌を母親に送り、さらにコメントを求めてきたとして、「犬猫以下だ。もう人間じゃない!鬼畜集団だ!」などと激怒していた。連日繰り返した朝日新聞グループへの攻撃だが、思わぬ市長の“ノックオン”で、追及の手も弱まる可能性も出てきた。

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