文化功労者の幸四郎は二重の喜び
政府は30日、文化功労者に俳優・松本幸四郎(70)、宮崎駿監督(71)らを選んだ。文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同5日に都内のホテルで行われる。
松本幸四郎は都内で会見。前日は、長女で女優の松本紀保=きお(41)が、俳優・川原和久(50)と挙式したばかり。まさに二重の喜びとなった。
3歳で初舞台を踏み67年間、歌舞伎以外でも幅広く活躍し続けてきた幸四郎は「正直楽なことばかりでなく、苦しいことも多かった。苦しみを勇気に、悲しみを希望に変えるのが俳優という職業ではないか、という一心で今日まで来ました」と感慨深げ。舞台転落事故からの復帰を目指す長男・市川染五郎(39)からも「リハビリのはげみ、力になった」と言われた。
「賞というのは、受けた者によって、価値が上がったり下がったりする。心していかないと」とキリリ。その上で「本当にいいものは、古いままでも新鮮なはず。私が若いころ、大先輩から教わったきちんとした歌舞伎を残したい」と誓っていた。