橋下徹大阪市長（４３）率いる日本維新の会は１７日、大阪市内で全体会議を開き、石原慎太郎前東京都知事（８０）が共同代表を務める太陽の党との合併を正式決定した。

　太陽‐が解党され、党名は「日本維新の会」のまま石原氏が代表、橋下氏が代表代行に就任。承認後に「暴走老人の石原です」と登場した石原氏は「第３極じゃなく第２極を作る」と２０分間のスピーチで気勢を上げた。終了後には石原＆橋下コンビで会見し、野田佳彦首相（５５）からの「野合だ」との指摘に猛反論した。

満面の笑みだった。結成した太陽の党を４日で“消滅”させての維新合流。まさに暴走モードの石原氏は全体会議で承認を受けると、橋下氏とガッチリ握手を交わした。

　田中真紀子文科相が命名した“ニックネーム”を逆手にとり「暴走老人の石原です。田中真紀子もうまいことを言うもんだが、私が暴走する理由を聞いてくれ。日本は沈没寸前のタイタニック号だ」と２０分間にわたって日本改革の必要性を説くと、「第３極じゃダメだ。第２極を作りましょう」とぶち上げた。石原氏に代表の席を譲り、代表代行に就任した橋下氏は所属議員らに「石原総大将がリーダーになった。もう１回、皆でギラつきましょう」と呼びかけた。

　会見でも石原＆橋下コンビは蜜月関係をアピールした。

　橋下氏が「誰がどう見ても最高の党のリーダーだ」と持ち上げると、石原氏は「アイ・ドント・シンク・ソー」と照れ笑い。逆に石原氏は「私はワンポイントの“先発党首”。橋下さんを義経で終わらせちゃいけない。頼朝にしないと。次は弁慶として、殴ってでもやらせる」と来年以降の国政選挙に橋下氏を引っ張り出すことを宣言。「あなたも付き合いなさい」とゲキを飛ばすと、今度は橋下氏が照れ笑いした。

　野田首相が今回の合併を「野合」と指摘したことには、「野合ってね、意見の違う人が属するのは民主や自民も同じ。人のことを言えたもんじゃない」（石原氏）、「民主や自民に比べたら、はるかにまとまったグループだ」（橋下氏）と口をそろえて反論した。１２月の総選挙は２人で遊説に回る予定。師走の列島がにぎやかになりそうだ。