橋下氏「自民党と大阪府民の戦い」
多くの党が乱立した異例の選挙戦は15日、最終日を迎えた。街頭に立った各党首は「正念場」「負けられぬ」と最後のお願いに声を張り上げた。第46回衆院選は16日に投票が行われ、即日開票される。自民、公明両党が3年3カ月ぶりに政権奪還を果たすか、民主党が政権を継続するかが最大の焦点。日本維新の会など第三極も勢力拡大を目指して争う。同日深夜にも大勢が判明する見通しだ。
日本維新の会の橋下徹代表代行(43)は大阪市中央区の近鉄なんば駅前で、同党比例近畿ブロック候補の東国原英夫前宮崎県知事(55)とともに最後の演説を行い、「新しい政治を作るのが大阪。大阪の力を示していこう」と訴えかけた。
同所は、昨年11月の大阪府知事・市長のダブル選挙で圧勝した時に最後の演説を行ったゲンのいい場所。大雨が降りしきる中、圧勝が伝えられる自民党について「3年前に根こそぎ落とした議員を復活させるのか」と聴衆に問いかけた。
昨年のダブル選挙で戦前の予想を覆し勝利したことを引き合いに出し、「ダブル選挙でいろんなことを問い、いたるところで反発を受けました。でも、(改革が)実行できているのは、大阪の皆さんの1票のおかげ」と力強く語ると、拍手がわき起こった。さらに、「自民党が唯一、優勢でないのは大阪。自民党も必死です。今回の選挙は、自民党と大阪府民の戦い」とボルテージを上げた。
しかし、この日夕、同所を含め、大阪市内の3カ所で演説を行う予定を急きょ、変更。場所を決めての演説よりも多くの有権者に訴えられる“流し街宣”を選択。伝えられる自民党圧勝ムードへ危機感をのぞかせた。