今月５日に５年ぶりに芸能活動を再開した歌手・華原朋美（３８）が２４日、東京・代々木競技場第一体育館で、ライブイベント「ＭＵＳＩＣ　ＦＯＲ　ＡＬＬ、ＡＬＬ　ＦＯＲ　ＯＮＥ」に出演した。華原にとってライブ出演は７年半ぶり。「皆さんの前で歌えることを、ありがたく思ってます」とファンに直接思いを伝えた華原は、ヒット曲「Ｉ‘ｍ　ｐｒｏｕｄ」など３曲を熱唱、声援に感極まって涙をこぼした。

　赤のドレスに黒のベルトを合わせたクリスマスファッションの華原が、聖夜に伸びのある歌声を響かせた。７年半ぶりとなったライブのステージに「絶対泣かないって決めてたんですけど…ごめんなさい、泣いちゃって」と涙、涙。ブランクを感じさせない歌声は、ファンにとって最高のプレゼントになった。

　午前中に自主的にスタジオを借りて、最終チェックを行ってから臨んだ本番では、感謝の気持ちを存分に表現した。１曲目の「Ｉ　ＢＥＬＩＥＶＥ」を歌いながらステージを歩き、１万２０００人で埋まった客席の四方八方に向かって、手を振り頭を下げるしぐさを、１０回以上も繰り返した。

　今月１日付で元所属事務所と再契約、５日にはフジテレビ系歌番組「ＦＮＳ歌謡祭」に生出演した。１０月に事務所から復帰ＯＫの連絡をもらった際、買い物中だったといい、華原は「あのときはスーパーのライトを浴びてたんですけど、今こうして皆さんの前でライトを浴びることができて、うれしいです」とかつての天然キャラ復活も感じさせる発言で、会場を笑わせた。

　「今日のことは、自分が死んでもお墓に一緒に持って行くぐらい、絶対に忘れません！！」。クリスマスイブに味わった大歓声と万雷の拍手‐。どん底を味わったからこそ、ファンの温かみが身に染みた。再び取り戻した輝きを、もう２度と失うわけにはいかない。