紅白歌合戦 視聴率40%超えを記録
昨年大みそかに放送された「第63回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率が、昨年放送された全番組での最高となったことが2日、ビデオリサーチの調べで分かった。
関東地区で第1部が昨年比2・0ポイント減の33・2%となったものの、第2部が同0・9ポイント増の42・5%と盛り返した。ロンドン五輪など、ビッグイベントが相次いだ1年で唯一の視聴率40%超えを記録した。紅白の裏番組のトップは日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!大晦日年越しSP!!」(第1部16・8%、第2部16・5%=関東地区)だった。
紅白が“国民的番組”の座を死守した。第2部の関東地区での視聴率は昨年比0・9ポイント増の42・5%を記録。昨年はロンドン五輪をはじめ、サッカーW杯最終予選など、ビッグイベントがめじろ押しの中で、年間1位を獲得。“強豪”を上回る数字で、5年連続40%の“大台”を突破した。
出場50組中、ももいろクローバーZやゴールデンボンバー、美輪明宏(77)ら初出場が12組を数えた。同局の松本正之会長(68)は本番前の会見で、「新しい人が12組出ることもあって、来年に元気が出るような紅白になるでしょう」と期待を寄せ、視聴率についても前年以上の手応えをつかんでいた。その通り、大幅アップこそなかったものの、安定した結果となった。
視聴者からの反応も上々で、「今年は内容も音楽的なレベルも最高のレベルだった」「今年は紅白のイメージを変えて新しいことに挑戦しているように感じられた」などの意見が寄せられたという。NHKエンターテインメント番組部の古谷太郎部長は「『歌で 会いたい。』という番組のテーマが際立ち、歌が持つ力とその多くの視聴者の皆さんにお伝えできた」と総括した。
「歌の力」だけでなく、女子レスリング・吉田沙保里(30)や女子サッカー・澤穂希(34)ら五輪メダリストも駆けつけ、メダルラッシュに沸いた1年の締めくくりに花を添えた今回の紅白。大みそかの「定番」は、健在だった。