大阪市の橋下徹市長（４３）は１４日、市内各地で行われた成人式式典に出席し、橋下流のぶっちゃけトークで若者たちにエールを送った。　目をつりあげての選挙バトルからは一転、ニコニコ顔で「どうせ人生は一回こっきり。謳歌（おうか）しましょうね」「棺おけに入る時に悔いのないようにね」と語りかけると、会場からはヒュー、ヒューと指笛が鳴るなど喝采を浴びた。新たに有権者となった新成人からの人気は上々の様子で、今夏参院選へ向けた“仕込み”もＯＫ？

　「来たぁ！！」と歓声があがり、振り袖姿の女性らに携帯電話で撮られながら、“橋下節”で新成人たちの門出を祝った。

　橋下市長はこの日、市内の鶴見、大正、阿倍野、此花の４区で行われた式典を行脚。にこやかな表情で登壇すると、お硬い来賓のあいさつとは一線を画し、「人生なんかね、楽なもんじゃないよ」「僕もそうだけど、壁に当たってばっかり」と、おめでたい席でぶっちゃけトークを繰り出した。

　そのうえで「でも、頑張っていれば、皆が何やかんやと助けてくれるもんです」「何とかなるのがこの世の中。逃げたらダメだよ」と説いた橋下市長。「どうせ人生は一回こっきり。謳歌しましょうね」「棺おけに入る時に、俺の人生よかったなって思えるようにね」と名調子で語りかけた。

　会場には、赤髪や金髪など奇抜なヘアスタイルの新成人も目立ったが、かつて茶髪弁護士としてならした橋下市長は「まあ、男の子たちも元気な姿で。２０歳のエネルギーを感じるよ。これからの日本を引っ張るのは君たちだよ」と目を細めてエールを送った。

　ナマで聞く“橋下演説”に、会場内には指笛が響き、振り袖姿の新成人が手を振るなど、新成人の心をつかんだ様子。各会場を去る際は、マイクを握りなおし、「きょうは４カ所しか回れないんだよ。大阪は広すぎる。もっと（行政的に）スリムにしないと」と、実現を目指す大阪都構想もチラリと仕込んでいた。