安藤サクラ 父・奥田瑛二に感謝!
東京映画記者会(デイリースポーツなど在京7紙で構成)が制定する「第55回ブルーリボン賞」が29日、決定した。
「父の見せてくれたものが(体の中に)入ってる。本当に色んなことを感じさせてもらいました」。初主演作の「かぞくのくに」でいきなり主演女優賞を射止めた安藤は、背中で自身を導いてくれた父で俳優の奥田瑛二(62)に感謝した。母はエッセイストの安藤和津(64)、夫は俳優・柄本佑(26)で、その両親は俳優の柄本明(64)と角替(つのがえ)和枝(58)という芸能一家。純粋培養の演技者が取るべくして賞を取った。
受賞は父・奥田の願いでもあった。第37回で主演男優賞を獲得した奥田から「いつかはブルーリボン賞が取れるように」と、その時の副賞である万年筆を手渡されていた。見事に父の思いを受け継いだ安藤は「(柄本)佑の親(柄本明=第25回で助演男優賞)にも『万年筆あげて』ってお願いしてるんです」と今度は夫婦そろって受賞者に名を連ねることを願った。
安藤は「かぞくのくに」で、北朝鮮から一時帰国した兄を思う、ヤン・ヨンヒ監督の分身ともいえるリエを演じた。試行錯誤の繰り返しだった現場を振り返り「作品賞、(井浦)新さんと一緒にいただけるのはうれしいです」と三冠を喜んだ。