尼崎脱線事故の元タカラジェンヌが再起
2005年の尼崎JR脱線事故で重傷を負った元タカラジェンヌ、万理沙ひとみさん(本名・川井みな子さん)が11日、宝塚音楽学校旧校舎(兵庫県宝塚市)の舞台に上がった。万理沙さんは祖母、母と3代続くタカラジェンヌ。1989年にデビューし、星組の娘役として活躍、98年に退団した。
教室で歌を教えるなどしていた05年、脱線事故に遭遇。3両目で折り重なる乗客の中で足に大けがを負い半年間入院、手術を繰り返した。激痛に耐えるリハビリを経て活動を再開したが、今も足は痛み、ダンスは踊れない。心的外傷後ストレス障害にも苦しみ、舞台から遠ざかっていた。
11日まで体調は万全でなかったが、約120人の観客を前に、宝塚の名曲などを披露。「普段はリハビリで精いっぱいだけど、ステージに立つとエネルギーが湧いてくる」と、ほほ笑んだ。