志村駅長も祝福!三陸鉄道 大丈夫だぁ
東日本大震災で被災し、全線不通だった岩手県の三陸鉄道南リアス線が、盛‐吉浜間(大船渡市、21・6キロ)で復旧工事を終え、3日、約2年ぶりに運行を再開した。盛駅を出発した記念列車が吉浜駅に到着すると、住民ら500人以上が旗を振って迎えた。吉浜駅での記念式典ではタレントの志村けん(63)が非常勤の駅長を務め、女優の藤原紀香(41)も参加した。
「私が変なおじさんです」。駅長姿で登場した志村けんが、いきなりギャグを飛ばすと、吉浜駅に集まった住民たちに笑顔が広がった。
非常勤の駅長として辞令を交付された志村はホームで列車出発のポーズを取って、「笑顔を運ぶ三陸鉄道を応援します」とエールと祝福を送った。「私はバカ殿などもやらないといけないので、いつもここにはいられません。なので、駅長姿のポスターをずっと置いておいて下さい」と“地域密着”をアピールし、地元の人たちからの相談を受け付ける『志村箱』の設置も提案した。
この日は女優の藤原紀香も同駅を訪れて式典に参加。地元の幼稚園児らと一部運行再開を祝い、「本当に愛されている鉄道だなと感じた」としみじみ語った。
南リアス線は津波で駅舎や線路が流失し、列車3両が壊れたが、クウェート政府の資金援助で新車両3両を導入。無事だった1両は再開に合わせ、白い車体に桜の柄を塗装した。祖父と乗車した同市立赤崎小学校5年の志田凜さん(10)は「楽しかった。再開はうれしい。これからたくさん乗りたい」と笑顔で話した。
三陸鉄道は、南リアス線の吉浜‐釜石(釜石市)間(15キロ)と、北リアス線小本(岩泉町)‐田野畑(田野畑村)間(10・5キロ)が不通のままだが、いずれも来年4月に運行を再開する予定だ。