ピンキーとキラーズのピンキーこと歌手の今陽子（６１）が２３日、東京・銀座スウィングでライブを開催し、昨年１０月に死去した大親友・桑名正博さん（享年５９）の代表曲「セクシャルバイオレットNo.１」などを熱唱した。同曲は男性歌手の名曲をカバーしたニューアルバム「今昔歌～ピンキーの男唄～」（２４日発売）の１曲目。桑名さんの曲をカバーするのは初めてで「桑名君のためにも頑張って歌っていきたい」と、天国へ誓った。

　天国に届けとばかりに熱唱した。ピンキーは、桑名さんの代表曲「セクシャルバイオレットNo.１」を、体全体から声を発するかのように、パワフルに歌いきった。

　「私の親友である桑名正博君や尾崎紀世彦さんが、淋しいかな、みんな逝っちゃった。素晴らしい仲間の歌を少しでも私なりに歌って継承していきたいな」。そんな思いを込めていた。

　桑名さんとは生前、何度もライブで共演し、ビリー・ジョエルの曲をなど多くのレパートリーを一緒に披露してきた。飲み仲間でもあり、桑名さんの家族を交えた交流も続けていた。強いきずなで結ばれたピンキーは「太く短く好きなように生きたから、きっと後悔はしていないと思う」と、余りにも早い桑名さんの死について語った。

　残された名曲を歌い次ぐのが自分の役割とばかりにリリースするのが、６０年代後半から８０年代までに発表された男性ボーカルの名曲をカバーしたアルバム「今昔歌～ピンキーの男唄～」だ。

　その幕開けを飾るのが「セクシャル‐」。「きっと喜んでくれていると思う。（桑名さんの）妹の（桑名）晴子ちゃんによれば、よく上から降りてきて“ピンキーに頼っていけ”と言っているようですし」。天国で見守る桑名さんに語りかけるように、天を仰いだ。