三浦雄一郎さん80歳エベレスト登頂成功
冒険家三浦雄一郎さん(80)が23日午後0時15分(現地時間午前9時)ごろ、世界最高峰エベレスト(8848メートル)の登頂に成功した。これまでの76歳を4歳更新し、史上最高齢記録となった。5年ぶり3度目の快挙。
現地から三浦さんの事務所(東京)に入った連絡によると、三浦隊は23日午前5時半(現地時間午前2時15分)ごろ、最終キャンプ(8500メートル)を出発。約7時間かけて頂上に到着した。
三浦さんは到着後、事務所のスタッフに電話で「世界最高の気分。80歳でもまだまだいける」と喜びを語った。当時の山頂は快晴で、気温は氷点下15度。
三浦さんは70歳だった2003年と75歳だった08年に2度、登頂した。76歳の時にスキーの事故で骨盤と大腿(だいたい)骨を折る大けがをしたが、既に完治。持病の不整脈も計4回の手術で乗り越えた。
三浦隊は3月29日に日本を出発し、4月16日にベースキャンプ(5300メートル)に到着。5月16日に次男豪太さん(43)やシェルパ6人らとベースキャンプを出た。頂上までのルートに通常より多い6カ所のキャンプを設置した。一行は23日夕に標高7980メートル地点のキャンプまで下山。25日にベースキャンプに戻る予定。
エベレスト登頂のこれまでの最高齢記録は、08年に76歳で成功したネパール人男性(81)。この男性は29日の登頂を目指しているとの情報があり、成功すれば三浦さんの記録は塗り替えられる。
エベレスト山頂に立つ三浦雄一郎さん=23日午前9時3分(日本時間午後0時18分)、エベレスト山頂から約10キロ離れた標高約5550メートル地点から1万ミリ相当のレンズで撮影(共同)