元SDN小原春香“アイドル”返り咲く

 アイドルグループ・AKB48、SDN48の元メンバーで、福山市出身の小原春香(25)が、6月8日に横浜・日産スタジアムで行われるAKBの32枚目シングルの選抜メンバーをファン投票で決める「第5回選抜総選挙」での当選を誓った。SDNを卒業してちょうど1年となった今年の3月31日、再び“アイドル”のステージに立つことを決意した。当選できるのは64人。総選挙2度目の挑戦となる小原は「切実に(当選枠に)入りたいです」と投票を懇願した。

 “広島代表”の思いを胸に、小原が自身2度目の総選挙に挑む。広島県出身メンバーで立候補しているのは小原を含め3人。「私のことを知らないファンも多いので、64位以内に入るのが難しいのは分かってる」と冷静に現実を受け止めながらも、「広島の方が1人1票投じてくれたら、確実に(当選枠の64位以内に)入りますね」と目を輝かせた。

 小原が総選挙を経験するのは09年の第1回以来4年ぶり。当時のことは鮮明に覚えているという。「名前が呼ばれたメンバーはステージに上がっていくじゃないですか。時間がたつにつれて、私の周りがどんどんいなくなっていって、すごく悲しくてつらくて…」。結果は圏外。誰からも注目されないステージ下で悲しみにくれた。

 それでも、立候補を決意したのは、「もう一度(AKBの)ステージに立ちたくなった」から。今年3月31日に東京・秋葉原のAKB48劇場で行われたSDN48の一夜限りの復活公演。かつての本拠地で約2時間、思い切り歌って踊った。「AKBのステージが本当に楽しくて楽しくて。やっぱり(総選挙に)出ようと」。公演の2日後の4月2日に、立候補を届け出た。

 アピールポイントは“純粋なアイドル”だ。AKBからSDNに移籍した時点で“恋愛禁止ルール”は適用されなくなったが、いまだに恋愛していないという。「私は今でも恋愛禁止条例をちゃんと守ってます!!」と猛アピール。男性から食事に誘われても、「2人だったら行きません」という徹底ぶり。同じく“OG枠”として立候補した大堀恵(29)は人妻だが、小原はその対極の立場として選挙に挑む。

 22日に発表された速報順位ではOGで立候補した6人は誰も64位以内に入ることはできなかった。それでも巻き返しの時間は十分にある。「私が頑張ることで広島を元気にしたい。でも、私も皆さんのパワーをもらいたいので、選挙よろしくお願いします」と控えめに投票を呼びかけた。卒業して苦手だった水着も克服した。“独り立ち”を果たし、アイドルとして女優として前進する小原が、日産スタジアムで名前を呼ばれる瞬間を心待ちにしている。

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