橋下市長 逆ギレ勝利!圧勝後うそぶく

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長(43)が30日、同日の大阪市議会で可決見込みだった自身の従軍慰安婦発言などへの問責決議案に対し、まさかの市長辞職および出直し選挙に打って出る“逆ギレカード”をチラつかせた。この不意打ちで、市議会は大混乱に。可決でまとまっていた維新以外の各会派の思惑が入り乱れ、賛成予定だった公明が方針変換。5時間20分遅れで開かれた議会で同案は否決され、橋下氏は「(辞職)しません」と勝利宣言を発した。

 “奇襲”を仕掛けてから約13時間後の午後10時。橋下氏は「(辞職)しません。もう終わった話」と、淡々と勝者のコメントを発した。

 当初の見方では、問責決議に法的拘束力はなく、橋下氏に協調路線の公明も賛成に回って可決され、橋下氏も粛々と受け止めるとみられた。

 しかしこの日の朝、維新幹事長の松井一郎大阪府知事が「問責は政治の世界では『辞めろ』ということ」「有権者の判断に委ねるしかない」と述べ、可決された場合は橋下氏が辞職し、有権者に信任を問う出直し選挙に踏み切るとの見通しを語った。橋下氏の“代弁”なのは明らかで、7月の参院選とのW選挙とする日程案まで示した。

 これに午後2時からの市議会での可決に備えていた自民会派などはハチの巣をついたような騒ぎに。各会派の幹部クラスが市長室の橋下氏に真意をただしたところ「問責という言葉を重く受け止めている」「もう議会に来るなということでしょ」と語ったという。

 不意打ちの宣戦布告。各会派には、大阪で“選挙負けなし”の橋下氏と出直し選挙を戦う損得勘定も働いたとみられる。再選の場合、民意を武器にした橋下氏を止められなくなる可能性もある。

 市議会は夕方になっても開会されず、市役所内の各会派の議員控室では、慌ただしく議員らが行き来した。結局、19議席を持つ公明が「問責」という言葉を除いた別案を出す形で、事実上、問責決議の反対に回ることを決定。橋下氏の“奇襲”を受け、可決に向けた各会派の団結が崩壊し、同案は否決された。

 圧勝後に橋下氏はこううそぶいた。「僕は出直し選挙なんて公には一言も言ってませんよ」。

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