野党幹部は１８日、東京電力福島第１原発事故で死者が出ていないとして原発再稼働に意欲を示した自民党の高市早苗政調会長の発言に対し「政調会長と政治家を即刻辞めるべきだ」（みんなの党の江田憲司幹事長）などと一斉に批判を強めた。

　日本維新の会国会議員団の松野頼久幹事長は会見で「被害に遭った方々の感情を逆なでしている」と問題視。江田氏は「政治家失格だ。これだけ深刻な事故への認識が甚だ薄い」と述べた。

　公明党の山口那津男代表は「今なお故郷に帰れない方々が大勢いる中、被災者に共感を持たなければならない。被災者の苦労や苦痛をいかに解消するかに全力を挙げなければならない」と苦言を呈した。

　高市氏は自身の発言について「誤解をされたなら、しゃべり方が下手だったのかもしれない」と、国会内で記者団に釈明。同時に「（死亡者がいないから）再稼働するなんて考え方は、そもそも持っていない。死者が出ていないことと再稼働をつなげた話ではない」と強調した。