２００８年に無期限の活動休止に入っていたサザンオールスターズが復活することが２４日、分かった。

　８月７日に５４枚目のシングル「ピースとハイライト」を発売し、さらに地元・茅ヶ崎市を含む全国５会場９公演の野外スタジアムツアーも行う。デビュー３５周年の節目にビッグサプライズを発表したボーカル・桑田佳祐（５７）は「再会を祝してオッパイ！…じゃなくてカンパイ！」と、お約束の下ネタを交えて活動再開を喜んだ。

　サザンの復活がついに決まった。０８年８月の横浜・日産スタジアムでデビュー３０周年記念ライブを最後に活動休止に入っていたサザン。メンバー５人の間では、この５年間、復活の話題は出なかったが、３５周年を迎えるにあたり、昨年末から自然と復活に向けての話し合いが始まっていた。

　５年の間に、東日本大震災が発生し、桑田が食道がんを患うなどさまざまな出来事もあった。価値観をひっくり返されるような時期を経たことで、メンバーは「多くの人たちと楽しめるときに大いに楽しもう」と活動再開へ心をひとつにした。

　やると決まれば、イクのは早い。桑田が今年３月にソロ活動に一区切りをつけると、同月下旬からレコーディングが始まり、８月７日に新曲「ピースとハイライト」の発売が決定した。サザンらしいポップなメロディーだが、歌詞は平和をテーマにした重厚なもの。２５日から放送のメンバー全員が出演するフォルクスワーゲン「Ｎｅｗ　Ｇｏｌｆ」のＣＭソングにもなっている。

　さらに３５万人を動員する野外スタジアムツアーも決定。幕開けとなる日産スタジアムは５年前に桑田が「サザンの屋号をいったんお預けしますので、また会える日まで預かっていて下さい」とファンに誓った場所。大型ビジョンには「つづく」の文字が映し出されていたが、文字通り“つづき”が行われる。

　桑田は「５年間お待たせした、本当に申し訳ありませんでした。勝手ながらビッグサプライズをと思い、この数か月間事実を黙していたことを心よりお詫（わ）び申し上げます」とファンに謝罪。３５周年を迎えられたことに感謝しつつ、「再会を祝してオッパイ！…じゃなくてカンパイ！」と得意の下ネタを交え、うれしさいっぱいだった。