キャサリン妃の男児出産に英国中が歓喜

 英王室は22日、ウィリアム王子(31)の妻キャサリン妃(31)が同日午後4時24分(日本時間23日午前0時24分)、ロンドン市内のセント・メアリー病院で第1子の男児を出産したと発表した。体重は約3800グラムで、母子ともに健康という。男児は将来、英国王となる。王位継承順位はチャールズ皇太子(64)、ウィリアム王子に次ぐ3位。出産に立ち会ったウィリアム王子は「私たちは最高に幸せです」との声明を発表した。国民から広く愛される夫妻の第1子誕生に英国内は喜びに沸いている。

 「男の子だ!」「おめでとう!」。将来の英国王となる男児の誕生が発表されると、ロンドン中心部にある英王室のバッキンガム宮殿や、キャサリン妃が出産した病院周辺には多数の市民が集まり、ロイヤルベビーの誕生を盛大に祝った。

 はためく英国旗ユニオンジャックに、シャンパンを開けて祝杯を挙げる人々。病院前では、伝統的な手法で重大ニュースを一般に告げる男性役人が、赤い制服姿でベルを打ち鳴らし大声で誕生を発表。歓声が上がった。

 バッキンガム宮殿前では、誕生を告げる医師のサイン入り証明書が古式ゆかしく“お触れ”として専用のイーゼルに掲示されカメラを手にした約千人の見物人でごった返した。市民からは「英国の歴史に残る素晴らしい日だ」「世界にとって幸せなニュース」と喜びの声が上がった。

 英王室にとっては、昨年のエリザベス女王即位60周年に続く慶事。英各紙は大半が1面トップで将来の英国王の誕生を報じ祝賀ムード一色に。大衆紙サンは太陽を意味する「Sun」という本来の題号を、息子を意味する「Son」に変更する遊び心で喜びを表した。

 キャサリン妃は22日朝、陣痛を訴え、故ダイアナ元皇太子妃がウィリアム王子とヘンリー王子(28)を出産した同病院に入院。英王室によると、夫妻と男児は23日午後6時(日本時間24日午前2時)以降もしくは24日朝に病院を出る見通し。男児の姿は、退院時にお披露目されることになりそうだ。

 いつ名前を公表するかは「完全に夫妻次第」(王室筋)。ウィリアム王子が生まれたときは発表まで1週間かかった。ブックメーカー(賭け屋)での名前予想では「ジョージ」「ジェームズ」などが人気を集めている。

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