北島三郎、声優に初挑戦も大人げなく?

 歌手の北島三郎(76)が16日、都内で、日本音楽事業者協会50周年記念作品となるアニメ映画「ジョバンニの島」(来年2月下旬公開)のアフレコを行い、声優に初挑戦した。

 主人公の少年の祖父で、色丹島に住む漁師の声を担当。故郷の北海道なまりも生かしながらキャラクターに“命”を吹き込んで「歌う声とは違いますし、声のツボが違うかな。おじいさんらしく声を出すつもりで、頑張りました」と、初の声優業に胸を張った。

 日本歌謡界をけん引する大御所が、デビュー52年目にして新境地を切り開いた。長きにわたる芸能生活で幅広い分野での活躍を見せてきた北島だが「映画もテレビドラマもやらしてもらって、もちろん歌って、舞台もしてきましたが、これは生まれて初めて。勉強になりました」と、初めてこなした“声の仕事”に充実感を漂わせた。

 未知の世界からのオファーを「この道を歩いている間に、いろんなことをやらないと。この歳でアニメのアフレコができたと、足跡が残るかなと思って」と、迷うことなく快諾。この日が初のアフレコ参加となったが、普段とは異なるマイクの前に立っても「歌は(ステージで)自分だけですが、監督が近くで『いいですよ!!』と言ってくれて、ホッとしましたし、楽しくやれました」と、戸惑いはなかった。

 担当したのは主人公の少年・瀬能純平の祖父、源三の声。純平の声優を務めた子役・横山幸汰(12)と録音ブースに入り「お子さんたちがうまいから『負けちゃいけねぇ』と力が入ってしまった」と大人げなく?ライバル心を燃やす一幕も。

 「(オファーが)来たものは何でも挑戦しちゃう。完成のない道を結構歩いて来ましたが、お話があれば断ることなく、応えていきたい」。確固たる地位を築き、揺るぐことのない名声を手にしても、76歳サブちゃんの好奇心はまだまだ尽きることはない。

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