大阪市の民間校長「ノリ」でセクハラ
4月に大阪市立小に着任した民間出身の校長(59)が児童の母親にセクハラ行為をしたとして、大阪市教育委員会が調査に乗り出し、懲戒処分を検討していることが28日、市教委への取材で分かった。校長は取材に「大阪人的なノリだった」などと釈明した。校長公募を主導した橋下徹大阪市長(44)にとっては痛手となりそうだ。
鳴り物入りで導入された民間校長が、またしてもやらかした。
市立小中学校の校長公募は橋下市長主導で実施されたが、6月下旬には別の市立小の民間人校長がわずか3カ月足らずで退職し「無責任だ」と批判が出たばかり。それが今度はセクハラだ。
市教委によると、校長が女性に頻繁に送っていたメールに、親しい交友関係があるかのような不適切な内容が含まれていた。さらに女性を含む数人と複数回飲食し、その際女性の体を触る行為が数回あったという。
校長は「(メールは)大阪人的なノリで送った。冗談のつもりだったが、不適切と言われても仕方がない」と発言。体には「当たって触れただけだ」と話した。女性から相談を受けた市教委が7月から調査していた。
民間人校長公募1回目の2013年度分は928人の応募があり、11人を採用。別の民間人校長が退職したのは「自分の経験やスキルを生かせる学校ではなかった」との理由だった。
橋下市長は28日、市役所で記者団に「内部の校長でも不祥事はある。(制度を見直すつもりは)ない」と述べた。一方、市教委は14年度、民間人校長をさらに増やすため35人を外部から選ぶことを決めているが、11人中2人という高い割合で“問題校長”が発生するという体たらくでは、見直しが必要なのでは…。