宇多田が藤圭子さんの遺言書を明かす
シンガー・ソングライターの宇多田ヒカル(30)が5日、自身の公式ブログを更新し、「この先もずっとファンであり続けます」と8月22日に飛び降り自殺した母の藤圭子さん(享年62)への思いを告白した。8月27日に藤さんを火葬して以降、自身の心境を明かすのは初めて。藤さんが最後まで宇多田姓だったこと、元夫の宇多田照實(てるざね)氏(65)と信頼関係があったことも明かし、「喪主」として藤さんのファンや関係者に感謝を伝えた。
藤さんとの別れを済ませてから9日目、宇多田があらためて母への思いを明かした。「藤圭子を長年応援してくださった皆様へ」と題したブログで、藤さんのファンや関係者に感謝の気持ちを伝えたのに加え、「今なお母の心配をしてくださっている方々にお伝えしたいことがあります」と切り出した。
藤さんの死後、さまざまな情報が飛び交ったが、宇多田は母への誤解を解くための説明を記した。一部で「阿部純子」とされていた藤さんの本名が「宇多田純子」であると訂正。照實氏との離婚後も藤さんが宇多田姓を名乗ることを望み、籍を置いたままで逝ったことを明かした。
「亡くなる直前まで、母は私だけでなく、父とも連絡を取り合っていました。父は、母が最後まで頼っていた数少ない人間の一人です」と家族のきずなが固く結ばれていたことを強調した。さらに、葬儀を行わなかったのは、藤さんが今年初めにしたためた遺言書に沿ってのことだったと明かし「母らしい、非常に率直な遺言書です。その遺言書の内容に基づき、出来る限り母の意向に沿うべく精一杯の弔いをしています」と記した。
藤さんは親類や知人の葬儀には出席せず、自分のやり方で祈りをささげるスタイルを貫いていたといい、「葬儀や告別式といったイベントを好むような人ではなかったことを、母をよく知る者、母のためを思う方なら、ご理解してくださることと思います」と求めた。
「私も藤圭子のファンでした。今も、この先もずっとファンであり続けます」。宇多田は最後まで母の思いに寄り添い、変わらぬ愛をつづった。