1日から「ピンクリボン月間」各地でイベント
1日は乳がんの正しい知識を広め、早期の検診を啓発するピンクリボンの日。この日を皮切りに10月はピンクリボン月間として各地でイベントなどが開催される。
現在、日本人女性の15人に1人が患うという乳がん。早期に発見すれば治癒率が高いにも関わらず、日本人の乳がん検診受診率は決して高くない。
多くの女性に関心を持ってもらうため、東京都では「ピンクリボン in 東京2013」として、さまざまな活動を予定。1日は二子玉川でトークショーや乳がん検診車の見学などのイベントが行われる他、1日から8日まで都庁第一本舎をピンク色にライトアップする。
愛知県新城市の湯谷温泉では、1日を「湯谷温泉ピンクリボンの日」とし、乳がん患者やその家族のために全9軒の温泉を貸し切りにする。手術跡などを気にして温泉へ行けなかった人へ、存分に温泉を楽しんでもらおうというイベントだ。
乳がんの予防法も気になるところ。話題になったのはハリウッド女優、アンジェリーナ・ジョリーが受けた予防的乳房切除手術。乳がんのリスクを高める遺伝子の変異が見つかったため、予防措置として乳房の中を切除し、再建手術を受けたことは、世界中の女性の注目を集めた。
また8月には、非喫煙者の母親による6カ月以上の授乳が、母親の乳がん予防となる可能性があると、スペインの大学のチームが報告している。
一方誰でも取り入れられる日常的な食生活での予防法も発表されている。
パブリックヘルスリサーチセンターが行った研究によると、子供のころまでさかのぼり、ヤクルトで知られる乳酸菌シロタ株と大豆イソフラボンの摂取状況を聞き取り、乳がん発症リスクとの相関関係を調べたところ、それぞれ摂取量が多い人ほど乳がん発症のリスクが低減していることがわかった。また乳酸菌シロタ株と大豆イソフラボンを合わせて摂取すると、さらにリスクは半減する結果も示された。
大豆イソフラボンは、1日43・75ミリグラム以上摂取すると発症リスクが低減するとされており、みそや納豆など組み合わせた和食にすれば普段の生活で簡単に賄える。
乳がんは誰もがかかる可能性のある病気だ。これを機に、乳がんや普段の食生活について考えてみては?