桂米朝 全集の増補改訂版発売へ
人間国宝で落語家の桂米朝(87)の著書「米朝落語全集 増補改訂版(全八巻)」(創元社発行 4500円・税別)の第1、2巻が6日から発売されることになり、長男で落語家の桂米團治(54)がこのほど、大阪市内で会見した。
米團治は、33年ぶりとなる全集発行を聞いた米朝が「えーほんまかいな」と話していたことを明かした。肺炎を患い先月17日に退院した米朝は現在は自宅療養しているという。
約35年前、内弟子だった米團治は、米朝が徹夜で前作の編集作業をしていたことを「昨日のごとく思い出しました」と涙声で振り返り、父である師匠を気遣った。今回発売される増補改訂版の編集作業を行っており、「師匠の偉大さを改めて感じました」と話した。
改訂版は新たに見つかった音源から活字にした約20数編を加え162編収録。演目を五十音順に配列し、「調べる」ことにも対応した。第3巻以降は来年1月中旬から順次発売される。