渡邊有三氏死去…上戸も静香もショック
加山雄三が結成したグループ・サウンズのバンド「ザ・ランチャーズ」のベーシストで、レコード会社「ポニーキャニオン」の元常務取締役の渡邊有三さんが2日、都内の病院で虫垂がんのため亡くなっていたことが6日、分かった。64歳だった。制作ディレクターとしても活躍し、工藤静香や堀ちえみら多くのアイドルを育てた。渡邊さんは約5年前からがん治療のため、闘病を続けていた。
渡邊さんは慶大在学中の67年にザ・ランチャーズに加入し、同年発売の「真冬の帰り道」でデビュー。71年に同バンドが解散した後は、ポニーキャニオンの前身となるキャニオンレコードに入社し、制作ディレクターとして活躍した。
上戸彩も育成
工藤静香や、おニャン子クラブの派生ユニット・うしろ髪ひかれ隊、生稲晃子、井森美幸、堀ちえみら80年代のアイドルを数多く育てた。ほかにも、中島みゆき、尾崎亜美らシンガー・ソングライターまで幅広く手がけ、98年には自らレーベルを立ち上げ、W‐inds.や上戸彩を世に送り出した。
年始には毎年のようにアーティストたちを自宅に招き、新年会を開くなど、歌のみならず、芸能界の父親的存在としてアーティストたちを支えた。
長男のCD発売時にも渡邊さんと関わりがあったという加山は「あまりにも早すぎる旅立ちに寂しい気持ちでいっぱいです。今、僕は悲しすぎて言葉がありません」と早すぎる死を悼んだ。
工藤は「有三さんがプロデュースしてくれた歌を一生大切に歌い続けて、天国に届けていきたいと思います」と固く誓った。また、上戸彩も「いつも有三さんの優しい笑顔で、明るく元気に声をかけていただいたのが忘れられません」と故人をしのんだ。