たかじんさん冠残した理由…三宅氏影響
読売テレビの望月規夫社長が17日、大阪市内で新春会見を開き、今月3日に他界した歌手でタレントのやしきたかじんさんが03年から司会を務めた同局の名物番組「たかじんのそこまで言って委員会」(日曜、午後1・30)をたかじんさんの冠を残したまま、放送継続を決めた経緯を説明した。背景には、かつて同番組のレギュラーを務め、12年11月に亡くなった政治評論家・三宅久之氏の強い意向があった。
「背景を説明します」と切り出した同社長によると、三宅氏が亡くなる前に体調を崩し番組を休演した際、たかじんさんが「三宅さんが出られなくなるなら番組をやめる」と周囲にも漏らした。しかし、これを耳にした三宅氏が「私がいなくなっても番組はきちんとやりなさい。どんどんやれ」と伝え、たかじんさんは、番組を続ける意思を固めたという。
また、同社長は、たかじんさんが復帰を目指し、闘病中に書いていたメモの存在を明かした。メモには、番組の課題、チームワークの大切さ、今後の番組構成案や、出演者への注文事項など細かく記されていた。「この番組を愛していただいていた。三宅さんからたかじんさんに引き継がれた遺志を大事にするという意味で、そのままのタイトルで番組を是非続けたいと考えている」と説明した。