昨年１１月に死去した歌手・島倉千代子さん（享年７５）が、亡くなる３日前に自宅でレコーディングした楽曲「からたちの小径」が、２８日放送の「ＮＨＫ歌謡コンサート」（総合、後８・００）で初披露されることが１７日、分かった。当日は、生バンドの演奏に合わせ、島倉さんの歌声を流し、都はるみ、天童よしみ、原田悠里ら出演女性歌手が合唱する。

　島倉さんが遺（のこ）した魂の歌声が、音楽番組で初めて披露される。

　島倉さんが亡くなる３日前に録音し、遺作となった「からたちの小径」は、昨年１１月１４日に都内で営まれた葬儀で流され、大きな反響を呼んだ。

　昨年１２月１８日にはシングルとして緊急発売され、オリコンランキングで７位を記録。島倉さんにとって初の総合トップ１０入り＆演歌ランキング１位となった。売り上げは現在、１０万枚を超えるヒットとなっている。

　ＮＨＫは、そんな反響を受けて「歌謡コンサート」での披露を決定。生放送の番組中、島倉さんの最後の歌声を、生バンドの演奏で流し、都はるみ、天童よしみ、原田悠里、多岐川舞子、田川寿美、水森かおりら、豪華出演陣も加わって合唱される。

　これまで「からたち‐」は、同曲をプロデュースした南こうせつ（６４）がコンサートで披露しているほか、島倉さんのＰＶなどでのみ、披露されていた。

　番組の杉山賢治チーフプロデューサーは「島倉さんの歌へこめた思いを、あらためて視聴者の皆さんが感じていただく機会になればと思います」と話している。